Archive for the ‘適正な解決のために’ Category

弁護士への相談と依頼のタイミング

2012-10-28

交通事故の被害者およびそのご家族の方が弁護士に相談されるタイミングには色々考えられます。

例えば、保険会社から保険の支払いを打ち切られた場合や、後遺症が残る心配がある場合などがあります。一般的に、弁護士への相談は早ければ早いほどよいとされていますので、相談の時期としては事故直後がベストです。

 

事故直後は、事故現場の押さえ方や警察の事情聴取などに注意しなければなりません。また、治療期間中の主治医との付き合い方、後遺障害認定のため必要な検査事項というものも重要となってきます。

弁護士は、そういった被害者が直面する問題に対して的確なアドバイスをすることができるので、その後の最終的な解決を有利に進めることができる場合も多いです。

 

弁護士への依頼の時期は、まずは治療が始まってすぐです。

一般的に交通事故の被害にあった場合、相手方の加入している任意保険の保険会社の担当者と、治療費や休業補償の仮払いなどについて交渉します。その判断が適切かどうか、香川・高松の弁護士にご相談下さい。

 

次は、医師が書いた後遺障害診断書を提出する前がよいでしょう。医師の職務は治療することであり、被害者の後遺障害等級認定を保証することではありません。さらに、後遺障害等級に関して適切な知識を備えている医師はあまり多くありません。

したがって、十分な後遺障害診断書を作成してくれる医師は非常に少ないという現状です。

そのため、保険会社に求められるまま、後遺障害診断書を受け取ってすぐに保険会社へ送付してしまうと、適正な後遺障害等級が認定されない場合があります。後遺障害診断書を提出する前に、後遺障害診断書が適正な内容であるか、必要な検査に漏れがないか、などの判断を弁護士に依頼することをお勧めします。

 

保険会社からの補償額を提示される際にもご相談下さい。相手方の保険会社はできる限り低額の示談にまとめようとします。不利な示談のために、泣き寝入りをしている被害者の方大勢いらっしゃいます。

保険会社から示談金の提示があったら、提示された示談金が適正か否か判断してもらうことをお勧めします。

 

 

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遷延性意識障害の損害賠償の相場

2012-09-24

 交通事故によって、被害者が遷延性意識障害と診断された場合、損害賠償を請求することができます。

損害賠償とは、違法な行為によって損害を受けた被害者に対して、その原因を作った者が損害の埋め合わせをすることです。

 

損害の種類によって、「財産的損害」「精神的損害」の2つに分けることができます。

 

「財産的損害」とは、明らかに金銭で計算できる損害のことをいいます。

さらに「財産的損害」は、「積極損害」「消極損害」とに分けることができます。

 

「精神的損害」の賠償とは、いわゆる慰謝料のことをいいます。

精神的な苦痛という損害を金銭で評価したら何円になるのか、という問題です。

 

それでは、それぞれの損害の内容について説明していきます。

 

以下のページでは、その相場をご確認頂けます。

 

財産的損害(積極損害消極損害

精神的損害(慰謝料

 

相場を見てもらえれば一般の方でも、おおよその保険金支払額の予想がつくと思います。

 

ですが初めに、保険会社から提示される額は著しく低いことが定番となっています。

治療費の値切りはもちろんのこと、介護費用を低く見積もったり、精神的慰謝料や介護家族の介護費用(仕事を辞めて介護するのであれば必須)をわざと説明せずに支払わなかったりと、言うことが散見されます

 

ひどいケースでは相場の10分の1以下の保険金しか支払われておらず、のちに親族などから保険金が低すぎると聞かされて分かり、保険会社に対して裁判をするも長期化と言ったケースもあります。

これは極端な例としても、「保険会社からの提示額は、相場とは程遠い。」と肝に銘じて、交渉に臨むことが必要になります。

 

まれに反対に保険金を多くもらえると、過度に期待する介護家族もいらっしゃいます。

 

特に遷延性意識障害となられた患者のご家族が、患者に対する将来性に対する無念感や長期にわたる介護の不安感から、相場よりはるかに高い示談を望まれることがあります。

弁護士は依頼者である被害者側に寄り添って、依頼主の利益になるよう最大限に努力しますが、あまりにも相場から離れた保険金の請求は絵に描いた餅にしかなりません

 

実は、これは依頼者自身の不利益をも招きかねません。

相場からかなり離れた保険金の請求は、保険会社との交渉が長引くことを意味するため、保険金が入るまでの間の困窮を招きかねません。

また、不誠実な弁護士であると依頼者からの報酬目当てで、勝訴の望めない裁判であっても、言葉巧みに裁判へともっていくケースもあります。

 

当弁護士事務所では、依頼者様ごとのケースに合わせ、相場に照らし合わせた保険金の計算をして、保険会社への請求をしています。

そのため、保険金の支払いまでの期間も短期間で済むことも多いです。

 

相場の保険金額だけにとらわれず、支払いまでの期間も含めて検討することも必要かもしれません。

 

香川で遷延性意識障害の事でお悩みの方は、当事務所にご相談ください。お力になれる事がありましたら幸いです。

 

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積極損害

2012-09-24

 積極損害とは、事故がなければ支払う必要がなかったにも関わらず、事故があったために「支払い」という積極的な損害が発生したものの事をいいます。

治療費や入院費、介護費用など、また、将来確実に発生する出費の事です。

 

治療費

基本的には、治療費や入院費については、必要かつ相当な範囲で実費全額が認められます。

ですが、治療費について全額が認められない場合もあります。

例えば、過剰診療(医学的な必要性、あるいは合理性が否定されてしまう診療)や高額医療(社会一般の診療費水準と比べ著しく高額な治療費である場合)などでは、治療費の一部が認められない事があります。

なお、交通事故の治療においても健康保険証を提示して、健康保険を利用することができます。

 

将来治療費(症状固定後)

症状固定後の治療費、将来の治療費などは原則的には認められてはいません。

ですが、遷延性意識障害と診断された場合、治療によって症状の悪化を防ぐなどの必要があると判断され、将来治療費が認められるケースが多いです。

具体的な目安として、ひと月20万円として、年間240万円程になるかと思われます。

将来治療費は、生存可能期間までの総額を請求することができます。

生存可能期間は、原則として平均余命年数に従います。

※平均余命とは、統計的に、何歳の方があと何年生きられるのかを算定した統計資料です。

 

介護費用

通常、医師の指示、受傷の部位、程度、被害者の年齢などから判断し、付添いが必要であれば、被害者は付添い看護に掛かる費用について請求できます。

遷延性意識障害と診断された場合、まず付添いが必要となりますので、請求できるでしょう。

いくら請求できるかについては、職業付添い人か近親者が付添ったのかによって異なってきます。

職業付添い人の場合、実費全額を請求することができます。

近親者による付添いの場合、1日あたり6,500円ほど請求できます。

 

将来介護費

症状固定後も介護が必要となる場合の介護費のことです。

※症状固定とは、治療を続けても大幅な回復が見込めないと診断された状態の事をいいます。

医師の指示によって必要とされた場合や、介護の必要な障害である場合に、将来の介護費用が損害賠償として認められます。

基準となる額としては、職業付添い人の場合、実費全額を請求することができます。

近親者による付添いの場合、1日あたり8,000円ほどが目安とされています。但し、この額は法律等で定めておらず、判例から算定されることが多いので、ケースによって増減することがあります。

将来治療費と同様に将来介護費も、生存可能期間までの総額を請求することができます。

生存可能期間は、原則として平均余命年数に従います。

※将来介護費は、1日あたりの金額としては小さな金額かもしれませんが、今後何十年もの間、毎日発生する金額です。ですから、合計すると非常に大きな金額になります。

 

その他

通院交通費(電車、バス、自家用車利用の実費、必要と認められればタクシー代)

弁護士費用(判決での認容額の10%)

自宅等改造費(家の出入り口、風呂場、トイレ、自動車の改造費等の実費相当額)

 

但し、本来なら将来に請求すべきものを現時点で請求するにあたって、中間利息の控除を行なう必要があります。

それは、今すぐもらえる500万円と1年後にもらえる500万円では、今すぐもらえるお金の方が価値が高いと考えられるためです。今すぐもらえる500万円は、銀行に預ければ利息が付き、1年後には500万円を超える金額になります。

例えば、将来治療費や将来介護費を算出する際には、ライプニッツ係数という係数が用いられます。これは、本来は非常に複雑な「将来発生する利息の割引」という計算を簡単な倍率で処理できるようにした優れた計算方法です。

 

もし、仮に余命に対する積極損害の保険金が1000万円とした場合、余命が1年ならば満額の1000万円が支払われます。

しかし、余命が10年と算定された場合は、10年のライプニッツ係数の7.72を利用した計算法で、772万円が支払われます。

 

「あれ?かなり少ないのでは?」と思われるかもしれませんが、ここに計算式の複雑さが出てきます。

 

平均余命が10年で必要となる積極損害の保険料が1000万円ならば、1年に必要となる金額は100万円です。

1年目に100万円を使った残りは662万円ですが、残りを銀行に預けるなどして年5%で運用したとすると、1年後には662万円×1.05=695.1万円になります。

2年目は、695.1万円から100万円を引いた595.1万円を5%で運用しますので、624万円になります。

 

このように、毎年100万円を引きながら、残りに関しては5%の複利計算となり、しかも10年ちょうどでなくなると言う、非常に複雑な計算方式が積極損害の保険金の計算に使われているのです。

 

つまり、長期間になればなるほど複利による利益が生じるため、初めの金額が少なくなることが分かります。

そのため、積極損害の保険金は算定した金額に対して、ライプニッツ係数をかけたものが支払われるため、予想した金額よりも大幅に少ないこともあります。

 

また、低金利時代で年利が5%で運用は難しいとの意見から、年利を3%としたライプニッツ係数を使用しようとの議論もありますが、損保会社の保険金の支払額の増額につながるため、保険会社からの激しい反対もあり適用されていません。

 

積極損害を保険会社に請求しようと考えておられているのならば、これらのことを念頭に置いて交渉することをお勧めします。

 

香川・高松で遷延性意識障害でお悩みの方は、当事務所までお問合せください。

 

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消極損害

2012-09-24

 交通事故がなければ、将来得られたであろう利益のことです。本来得られるはずであったお金が「得られなくなった」という消極的な損害です。

具体的には、休業損害や逸失利益がこれにあたります。

休業損害とは、事故以前の収入を基にした、交通事故によって休業したことによる現実の収入減少の損害のことです。

遷延性意識障害の場合、休業損害よりも逸失利益(交通事故に遭わなければ、将来得られると予測される利益)が争点になってくるかと思われます。

ですから、このページでは、逸失利益について詳しく説明します。

 

逸失利益

交通事故によって後遺障害が残った場合に、当該後遺障害がなければ得られたはずの収入を逸失利益といい、これを加害者に請求することができます。

逸失利益は、以下のような計算式で算出されています。

 

逸失利益=基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に応じたライプニッツ係数

 

それでは、ひとつずつ説明していきます。

 

基礎収入額

原則としては、事故以前の実際の収入額とされます。

収入を証明できる方の場合には、後遺障害確定後あるいは事故前1年間の収入が基礎収入額となります。

尚、もし、将来において収入が増加することを立証することができれば、その金額を基礎収入にすることができます。

一方で、幼児、18歳未満の学生、主婦、求職者などの場合には、収入を証明することができません。

この場合には、我が国の賃金に関する統計として、最も規模の大きい「賃金センサス」の男女別全年齢平均賃金を基にした額で計算することになります。

 

労働能力喪失率

これは、労働能力の低下の程度のことです。

労働能力喪失率は、被害者の後遺障害の等級の他に、職種や年齢、性別、後遺障害の内容、事故前後の稼働状況などに応じて算出されます。

遷延性意識障害の場合、後遺障害等級1級が認定されますので、労働能力は100%低下したと判断されます。

そして、今後得られるはずだった所得収入も、当該後遺障害がない場合と比較して、100%低下するものだと考えられます。

 

労働能力喪失期間

逸失利益の算定は、被害者の事故当時の年収を基に、就労可能期間である満67歳までの収入を計算します。

 

ライプニッツ係数(複利計算)

金銭は通常利息が発生するものなので、将来取得予定の金銭を、現在の金銭価値に引き直す場合にライプニッツ係数が用いられます。

逸失利益の場合、将来にわたる利益が発生しますが、損害賠償は、通常、現時点で一括払いされます。

ですので、将来取得予定の金銭を、現在の金銭価値に引き直す必要があり、その間の中間利息を控除すべきとの考えに基づいています。

原則として、裁判実務では年5%の利息を前提としたライプニッツ係数が採用されています。

 

香川・高松で、交通事故でお悩みの方は是非、当事務所にご相談ください。

 

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慰謝料

2012-09-24

慰謝料とは、交通事故で被害者が負った精神的損害に対する賠償金のことをいいます。

交通事故による慰謝料は、「傷害慰謝料」、「後遺症慰謝料」、「死亡慰謝料」の三つに分けられます。

遷延性意識障害など、交通事故による後遺症に後遺障害等級が認定された場合、二つ目の「後遺症慰謝料」を請求することができます。

 

慰謝料の定額化・定型化が進んでいる

裁判所は、大量の交通事故による損害賠償請求事件を、適正かつ迅速に処理する必要があります。

また、被害者の痛みへの耐性や社会生活への支障の程度などは、人によって大きな違いがあるはずですので、主観的な苦痛の程度をケースに応じて評価することは困難です。

そのため、いくつかの客観的な指標(入院期間、障害の等級)によって慰謝料が算出できるように慰謝料の定額化・定型化が進んでいます。香川・高松でも同様です。

 

後遺症慰謝料は主に等級によって決まる

前述の通り、慰謝料は損害の定額化・定型化が進んでおり、裁判所の提言や判例をもとにした裁判基準というものが存在します。

中でも後遺障害慰謝料は、後遺症障害等級に応じて決まることが多いです。

通常、遷延性意識障害は第一級が認定されるので、慰謝料として、2,800万円程度が支払われることが多いです。

また、慰謝料の増額が認められる場合があります。

・加害者に故意または重大な過失がある場合(無免許運転、飲酒運転、信号無視など)

・加害者に著しく不誠実な態度等がある場合(ひき逃げ、証拠隠滅、謝罪なしなど)

などに、慰謝料の増額が認められる傾向にあります。

 

被害者本人とは別に近親者も慰謝料がもらえる?

被害者本人分の後遺障害慰謝料とは別に、近親者にも慰謝料が認められる判例もあります。

要介護状態である後遺症障害等級が第一級であれば、ほとんどの事例で認められるでしょう。

慰謝料の金額としては、等級の他に、近親者と被害者との関係、今後の介護状況、被害者本人に認められた慰謝料の金額などを考慮して決められます。

被害者本人の2-3割程度の慰謝料が認められる傾向にあるようです。

 

正当な慰謝料を受け取るために

しかし、これらの後遺症慰謝料や近親者に対する慰謝料は、事故にあって初めて意識するもので、相場がいくらくらいのものか一般の方がうかがい知る機会はほとんどないといえます。

また、事故の状況や後遺症の程度、近親者の就労状況なども考慮して慰謝料が算出されるため、「ニュースなどで、交通事故の慰謝料が1億円と出ていた!」と言っても、何万件もある交通事故の数例にしかすぎず、特殊な事例であることがほとんどです。

 

ですが、将来にわたって介護が続き、子供が遷延性意識障害になった場合には「自分の死後はこの子はどうなってしまうのだろうか?」という不安を常に抱えて生活をしていかなければいけません。

その不安を軽減するためにも、正当な慰謝料を受け取り、将来に備えることをしなければなりません。

 

保険会社は得てして、慰謝料の支払いを渋る傾向があります。

そのため、症状を軽く見積もったり、ひどい保険会社では「遷延性意識障害の患者は平均寿命まで生きられないので、保険金もそれに応じて減額して算出します。」と平気で言うところもあります。

 

そのため、患者家族は家族が遷延性意識障害になった心痛だけでなく、保険会社からの心無い言葉に傷つくことになります。

それ所以に、患者家族も頑なになってしまったり、早く保険会社との交渉を終わらせようとして、低い保険金額で応じてしまったりすることもあります。

 

ですが、弁護士が患者家族の代わりに保険会社と交渉することで、保険会社との煩わしい話し合いをする必要が無くなり、なにより自分が受け取れる正当な保険金額を弁護士が依頼人の立場に立って算出しれくれるため、慰謝料として支払われた保険金額に対して納得できます。

 

 

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保険会社への対応方法

2012-09-24

遷延性意識障害の場合、重篤な後遺障害として損害賠償も高額になります。

自動車の保有者が任意保険に加入している場合、任意保険会社が自賠責保険会社の負担分も含めて、被害者に対して一括で補償する扱いになっています。

ですので、任意保険会社との対応は避けられないでしょう。

交渉の相手方となる保険会社の担当者は、交通事故に関して経験豊富なプロであり、被害者との間の知識の差は歴然としています。

それでは、こうした任意保険会社にどのように対応していけばよいのでしょうか。

 

任意保険会社は営利企業である

保険会社は、「当社が提示できる上限の金額です」などと言って示談金を提示したりしてきますが、それはあくまで保険会社の基準に従った上限金額に過ぎません。

任意保険会社は営利企業ですので、保険金の支払いをなるべく少なくしよう、という意図があります。そのため、保険会社からはじめに提示される賠償額は、裁判で認められる賠償額に比べてかなり低いことが多いです。

例えば、保険会社が最初に提示した賠償額は5,000万円でしたが、裁判をすることによって2億円になったという事例もよく見られます。

確かに、5,000万円も金額としては大きいので魅力的な提案であると感じ、ついつい示談書にサインしたくなる気持ちも分かります。

しかし、将来的なことを考えると、治療費や介護費用など、実際にはもっとお金が必要となります。

ご家族にとっても、今後の介護というものは大変な問題ですので、相手方や保険会社からの提示額が妥当かどうか、示談を成立させる前に、一度は弁護士に相談すべきだと思います。

というのも、一旦、保険会社と示談を成立させてしまうと、基本的にそれ以降の損害賠償請求はできなくなってしまうからです。

交通事故の保険の世界は、知らない者が損をする世界なのです。香川・高松の当弁護士にご相談ください。

 

任意保険会社はなぜ低い示談金額を出せるのか

既に発生している治療費や介護費などについては、ほとんど問題は発生しません。

既に、発生している金額が確定しているものを払い渋れば、被害者にとって分かりやすいため、被害者は怒ります。

ですから、こういう部分をケチることは難しいのです。

 

保険会社は、消極損害の逸失利益を意図的に低く算定することがあります。

消極的損害の金額は、目に見えない消極的な形で発生しています。目に見えない損害は意識しにくいため、被害者が気づかず見過ごしてしまう事があるのです。

そのため、保険会社は、こういう「目に見えない損害」の部分をケチろうとするのです。

例えば、保険会社は、遷延性意識障害の患者は平均余命よりもはやくに亡くなる傾向があると主張し、労働能力喪失期間をできる限り低く見積もろうとします。

また、将来の治療費や介護費など現時点では発生していない費用については、解釈の問題があるので誤魔化してくる可能性があります。

 

遷延性意識障害と診断された場合、まず付添い看護が必要となります。

この付添い看護を近親者がする場合、裁判での判例などでは、1日あたり8,000円が目安とされていますが、保険会社は、近親者の付添いは1日あたり5,000円だと考えると言い張ってくる場合があります。

どうしてこのようなことができるのかと言うと、この金額というのは法律で定められていないからです。

法律的に解釈の余地があるため、保険会社はあえて低めに算定してくるのです。

 

つまり、任意保険会社から提示される賠償額と裁判所による賠償額に差があるということを知識として持っておかなければなりません。

そして、保険会社から賠償額についての提案があった場合には、即断するのではなく、まずは弁護士など法律の専門家に相談することが大切です。

 

保険会社の提示する示談金額が適正なのか知る方法

保険会社から示談金の提示がされても、それが適正かどうか知ることは一般の方にはなかなか難しいと思います。

ネットなどで保険会社との示談をした話は載っていても、金額までは明記されていることは少なく、また示談金の算出というのは一人ひとり事情も違えば症状も違うため、同じような症状の遷延性意識障害の方の話を聞いてもそれが本当に適正と言い切ることが難しいのです。

 

保険会社は会社の利益を第一に考えていますので、「はじめに提示される示談金額は、相場よりは低い」と考えた方がよいでしょう。

 

一番良いのは、交通事故に詳しい第三者機関に依頼することです。

特に交通事故を専門に取り扱っている弁護士は、今までのデータの蓄積に加えて、最新の判例もチェックしているため、適正な示談金額を知ることができます。

 

保険会社からの「見舞金」「一時金」支払いには注意

収入の大黒柱の御主人が遷延性意識障害になられた場合、今すぐにでもお金が必要となることが多々あります。

そのため、「少し示談金額が少ないかもしれないけれど、すぐに支払ってくれるのならば…」と、本当ならばもっともらえるはずなのに妥協してしまうケースもあります。

これは将来の生活に不安を残すだけでなく、納得できない気持ちを引きずることになり、被害者だけでなく被害者家族も不幸なことです。

 

これを避けるために、加害者側の保険会社のほかに、自賠責保険に保険金を請求することができます。

自賠責保険は、強制加入であるだけでなく被害者保護をメインとしていますので、被害者からの請求でも保険金が直接支払われます。

任意保険の保険会社や加害者がなかなか示談に応じない場合などでは、利用したい制度です。

 

また、保険会社から一時金の提示があり、受け取る際には注意が必要です。

一時金の支払いの契約書の中に、言葉巧みに被害者に不利な条件を織り込み、気づかないうちにサインや捺印をさせることもありますので、示談金額に納得いくまでは「見舞金」や「一時金」と言った支払いに安易に飛びつかない方がいいかもしれません。

 

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これからどうなるのか?今後の流れ

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これからどうなるのか?

2012-09-24

 不幸にも交通事故に遭われた場合、入院や治療、勤務先への対応など日々の対応に追われることとなります。

そのような状況の中、事故後の補償のことまで考えられないという方がほとんどです。

しかし、適正な補償を受けるためには事故直後から正しい対応を取ることが必要となります。

今回は、交通事故の発生から損害賠償の支払い(問題解決)に至るまでの大まかな流れを説明します。

 

1.   交通事故発生

交通事故に遭った場合、すぐに最寄りの警察署などに連絡しましょう。

警察に連絡しなかった場合、自動車保険の請求に必要な交通事故証明書が入手できなくなります。

次に加害者を確認することを忘れてはいけません。この際、運転免許証や車検証、保険証書などを見せてもらい、相手の住所、氏名、生年月日、勤務先、車の名義・所有者・プレートナンバー、保険会社名、証券番号を確かめておきます。

さらに、通行人などの目撃者から証言をもらい、住所、氏名を聞いておくことも大切です。

これは、後日裁判になったときに重要な証拠となりえます。

尚、この時点では適正な損害賠償額も分かりませんので、決して示談してはいけません。

 

2.   保険会社への通知

警察への報告や事故現場での確認などが終了したら、あなた(被害者)の加入している任意保険会社に事故の報告をします。

例え、被害者であっても自身の保険会社に報告しておくべきでしょう。あなた(被害者)に過失がなかったとしても、相手方が保険に入っておらず、自身の保険を使わなければならないケースがあります。

尚、2か月以内に保険会社へ報告しなければ、保険金が支払われない場合もあるので、事故後は早急に保険会社への通知を行いましょう。

 

3.   入院・治療、症状固定

遷延性意識障害が疑われる大きな事故においては、まずは治療に専念することが大切です。

その際に治療費や通院に利用した交通費等の領収書は、きちんと残しておきましょう。

事故発生から6カ月以上治療を続けても、これ以上症状の改善する見込みがない状態を症状固定といいます。

症状固定となると、それ以降に発生した傷害による損害は請求できません。

しかし、症状固定となったあと後遺障害等級が認められると、逸失利益や後遺障害慰謝料などとして賠償請求することができます。

 

4.   自賠責の被害者請求

症状固定になったときには、後遺障害診断書を主治医に作成してもらいます。

後遺障害診断書を作成してもらったら、記載内容を確認の上、相手方の自賠責保険会社に提出します。

後遺障害の認定結果が出るまでには、1-2か月ほどかかります。

被害者請求で等級が認定された場合、後遺障害等級に応じた自賠責保険金がご指定口座に入金されます。

 

5.   示談交渉の開始

症状固定となり等級が確定すると、任意保険会社から示談の提案が送られてきます。

保険会社が提案する損害額は、裁判所の基準よりも相当低いことがあるので、ここで即決しないようにしてください。

香川・高松の弁護士など法律の専門家に、示談の提案書の見方を教えてもらい、損害賠償額が適切であるかどうか相談することをお勧めします。

示談を成立させた場合は、ひとまず解決となります。

一方、どんなに交渉しても保険会社が納得できる提案を出さなければ、紛争処理センターでの斡旋申立あるいは訴訟を提起することになります。

訴訟では、和解の話し合いがまとまる場合もあれば、裁判所が判決を下す場合もあります。

和解の場合、事故から半年くらいで解決となりますが、裁判所による判決の場合、解決までに1年から1年半ほどかかることが多いです。

 

6.   損害賠償の支払い

賠償額が最終的に確定したら、保険会社から示談書が送られてきますので、金額等の内容を確認し、必要事項を記入・捺印して控えを除いたものを返送します。

示談書の返送後は賠償額にもよりますが、2-3週間ほどでご指定の口座に入金されます。

以上が、民事上の問題解決までの流れです。

 

 

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後遺障害認定の流れとは・・・

 

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交通事故の過失割合

2012-09-24

 交通事故により怪我人が発生した場合、事故における責任の割合である「過失割合」が問われます。

具体的には、その交通事故の状況を過去の判例などと照らし合わせて決めていきます。

この過失割合に応じて、損害賠償の金額は減額(過失相殺)されるので、過失割合の考え方や争点となるポイントを分かりやすく解説いたします。

 

過失割合は誰が決めるのか

そもそも過失割合は誰が決めるのでしょうか。

過失割合は保険会社や警察が勝手に決めるものではありません。

警察は民事事件には関わらないという「民事不介入」の原則があります。

ですので、警察の方が示談交渉に参加してくることはありません。

但し、警察が作成する供述調書や実況見分調書は、過失割合を考えていく上で活用されます。

一方、保険会社には示談代行サービスがあることがほとんどです。

保険会社は過失割合が決まらないと保険金を支払うことができないので、過失割合の調査や提示を積極的に行い、示談交渉を進めようとします。

しかし、保険会社が提示してきた過失割合が絶対に正しいという訳ではなく、加害者と被害者との双方が納得して、過失割合は初めて決まります。

感情的に主張しても過失割合は変わる事はありません。

相手方の過失割合はもっと高いという根拠を冷静に指摘して交渉していく必要があります。

 

過失割合の問われ方

通常、過失割合は判例タイムズ社が出版する「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」という本をもとに考えられます。

この本には事故形態の大まかな図があり、基本の過失割合が記載されています。

実はその図の下に修正要素という、基本の過失割合を増減するような違反行為について書かれた項目があります。

この修正要素は揉める元となることが多いため、保険会社は事故当事者に対して明示することはありません。

過失割合を決める際にこの修正要素を押さえておくと、有利に話を進めることが出来ます。

それは損害保険会社の主張に対し、説得力のある意見をすることができるためです。

 

具体的な過失割合―歩行者と自動車の場合

日本では、歩行者は交通弱者として、過失割合が保護される傾向があります。

遷延性意識障害患者の交通事故では、歩行者対自動車というものが多いそうです。

今回は歩行者と自動車の交通事故において、加算あるいは減算要素となりうる場合を以下に挙げてみます。

 

・横断歩道(信号機がない場合・信号機があり歩行者信号が青の場合)

基本的には、自動車側の過失が100%となります。

横断歩道では歩行者が絶対的に優先されるからです。

歩行者側に過失が認められることはほとんどありません。

 

・幹線道路

自動車などの通行が頻繁である道路を横断あるいは通行する際には、歩行者は通行する自動車などに対して注意を払い、安全確認を行う必要があります。

また、道路を通行する自動車は、他の車との接触を避ける必要があるので、歩行者を回避する余裕が少ないと判断されます。

したがって、歩行者の過失割合の加算要素となることがあります。

 

・夜間

通常、夜間に自動車が走行する際にはライトを点灯しています。

ですので、歩行者は自動車を発見しやすいと判断されます。一方、自動車側からは歩行者の発見が難しいとされます。

したがって、歩行者に過失割合が加算される要素となることがあります。

 

・幼児や児童、高齢者

歩行者が幼児や児童、高齢者である場合、行動能力や視野が比較的狭く、歩行速度も遅いものと判断されます。

したがって、自動車側は注意を払って運転すべきであると考えられます。

被害者がこれらの歩行者にあたる場合、歩行者の過失割合が減算される要素となります。

 

・住宅街や公園、商店街など

上記の場所では、歩行者の通行が頻繁であると考えられるので、当然、自動車側は注意しなければなりません。

したがって、歩行者の過失割合の減算要素となります。

 

具体的な過失割合―自動車と自動車の場合

自動車同士の場合、お互いにスピードが出ている場合には想像以上の大きな事故となることがあります。

走行中の事故の場合、目撃者がいないことで両者の言い分が大きく異なることが多いです。

そのため、最近ではドライブレコーダーを取り付け、自衛しているドライバー多くなっています。

 

自動車と自動車の交通事故において、加算あるいは減算要素となりうる場合を以下に挙げてみます。

 

・信号のある交差点(自分が青信号・相手側が赤信号無視の場合)

基本的には、相手側の過失が100%となります。

ただし、信号の変わり目などで強引に侵入した場合などは、減算要素となる場合があります。

 

・交差点での右折車との事故(自分が直進・相手側が右折対向車の場合)

直進車が優先であるため、右折対向車の過失割合は大きなものになります。

しかし、直進車の方も右折車が待機していることを見越して、安全な速度と方法で走行する義務がありますので、過失割合を負うこととなります。

信号のあるなしは過失割合の加算・減算に影響が少ないようです。

 

・信号のない交差点での直進車と右からの直進車の事故

同程度の幅員の道路の交差点の場合、自分から見て左から来る自動車の方が優先となります。

そのため右側から来た自動車の方が、過失割合が大きくなります。

しかし、優先道路であったり、幅員が大きい場合には、そちらの方を走行していた自動車の過失割合は減算されます。

また、一旦停止の標識があったり、丁字路で割り込むように入る場合は、そちらの自動車の方の過失割合が加算されます。

 

・駐車中の自動車への衝突

基本的に衝突した自動車の過失割合は100%となります。

ですが、駐車禁止区域内の駐車や、坂の勾配・交差点付近・トンネルなどでの駐停車、停車灯やハザードランプの点灯をせずに駐車していた場合などは、駐車中の自動車にも非があるとされ減算の対象となります。

 

交通事故でお悩みの方は、香川・高松の当弁護士事務所までご相談ください。

フリーダイヤルで、ご相談を受け付けしております。

 

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後遺障害等級認定

2012-09-24

傷害が治ったあとでも、身体に残っている障害のことを後遺障害といいます。

交通事故によって後遺障害が残った場合には、後遺障害の等級に応じた保険金が支払われます。

ですので、後遺障害の賠償金を請求するためには、後遺障害の等級認定を受けなければなりません。

通常、遷延性意識障害の患者に対しては、後遺障害等級1級が認定されます。

今回は後遺障害等級がどのような流れで認定されるのか説明します。

 

後遺障害等級認定とは?

交通事故による後遺障害は、自動車損害賠償保障法(いわゆる自賠法)で定められており、1級から14級まで、140種の後遺障害が35種類の系列に分類されて規定されています。

遷延性意識障害の場合、患者に意識がなく、また言葉を発したり、身体を動かしたりすることもできません。

また、最低2時間おきの体位変換や痰の吸引といった介護を常に必要とします。

そして、以下のうち1,2を満たすため、後遺障害等級として1級が認定されます。

 

【後遺障害等級1級の認定条件】

1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

 

等級認定を得るまでの流れ

後遺障害等級は損害賠償請求の基礎となるので、適正な賠償を受けるために、適正な等級認定を受ける必要があります。

等級認定を受けるためには、2種類の手続きがあります。

 

被害者請求(被害者が自賠責保険に直接請求するもの)

被害者が等級認定を申請する方法です。被害者請求の利点としては、自身の損害を自分が立証することになるので、手続きの透明性が高まるということが挙げられます。

症状固定に至った時点で、医師から後遺障害診断を受けます。

その後遺障害診断書を損害額請求書に添付して、自賠責保険会社に提出します。

自賠責保険会社によって必要資料が損害保険料算出機構に提出されます。

最終的に損害保険料率算出機構の判断によって後遺障害の等級認定がなされます。

 

事前認定

後遺症が残るような事故の場合、加害者側の任意保険会社が自賠責の分も立て替えて支払いを行ないます。

その場合、加害者側の任意保険会社が等級認定の全ての手続きをしてくれます。

任意保険会社がすべての手続きを行ってくれるので便利ですが、デメリットもあります。

それは、任意保険会社は出来るだけお金を払いたくないので、被害者の方の等級が少しでも低くなるように、被害者の方の得にならない証拠や書類を申請することです。

 

事前認定の結果をそのまま受け入れてしまうと、被害者の方にとって不利になる可能性が考えられます。

つまり、後遺障害等級認定を行なう場合、事前認定の結果で判断せずに自ら被害者請求を行ない後遺障害等級の認定を申請することが大事になります。

 

被害者請求であっても事前認定であっても、提出する書類が同じであれば認定結果が変わるというと言うことはありませんので、自分で請求内容を確認できる被害者請求であるほうが安心であるといえます。

 

さらには、被害者請求の方が有利な点があります。

事前認定であった場合、介した相手側の保険会社との保険金の交渉が終わらないと、自賠責保険からの保険金もおりません。

保険会社との話し合いが難航して長期化した場合でも、保険会社を保険金に関して合意しない限りお金を受け取ることが出来ないので、泣く泣く低い金額で保険会社と合意するということもあります。

 

しかし、被害者請求であれば、自賠責保険の保険金は直接請求者である被害者に支払われます。

これは、加害者側の任意保険会社との合意が、成立しているしていないにかかわらずです。

そのため、加害者側の保険会社と保険金の交渉が難航した場合でも、自賠責保険から保険金が下りるため、保険会社との裁判費用にすることもできます。

 

保険会社の中には言葉巧みに、「面倒な自賠責保険への後遺障害等級認定の手続きも、当社が代わりにしておきます。」「一度に保険金が支払われるので便利ですよ。」と保険会社の方で後遺障害等級認定をしようとします。

しかし、後遺障害等級認定を相手側の保険会社に任せてしまうのは、自賠責保険を人質にとられるだけでなく、交渉の主導権まで奪われてしまうことになります。

 

また、後遺障害等級認定に不服があり再認定をしてもらおうとしても、一度認定したものをひっくり返すのはかなり難しいといえます。

そのため、「初めから被害者請求」で「患者や家族が納得できる等級」で、後遺障害等級認定をするというのが、何よりも重要となってきます。

 

後遺障害等級の認定について、「どうしようか・・・。」「どうすればいいか分からない・・・。」と迷われているならば、一度私どもにご相談をください。

どのようにすればあなたが不利にならずに申請を行なえるのか、香川・高松の弁護士がアドバイスさせていただきます。

 

 

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人身傷害補償保険とは

2012-09-24

人身傷害補償保険とは、自動車事故によって死傷した場合に補償を受けられる保険です。

過失割合に関係なく、契約金額の範囲内で損害額の全額が補償されます。

人身傷害補償保険は、交通事故による死傷を幅広く補償してくれますが、保険料は割高となることが多いようです。

今回は、人身傷害補償保険の利点や特徴についてまとめます。

 

過失割合に関係なく保険金が支払われる

交通事故と過失割合は切っても切れない関係にあります。

過失割合とは、事故に対する責任の割合のことで、相手方からの補償はこの過失割合に応じて受け取ることになります。

しかし、人身傷害補償保険に加入していれば、過失割合に関係なく実損分が補償されます。

例えば、交通事故によって遷延性意識障害を負ってしまった場合、被害者の実損額は1億円になったとします。

被害者の過失が2割で、加害者の過失が8割だった場合、相手の対人賠償保険からは、被害者の過失分2割が減額された8,000万円が支払われ、残りの2,000万円は自己負担となってしまいます。

しかし、人身傷害補償保険に加入していれば自己負担額の2,000万円を受け取ることができるので、損害の全額を保険で補うことができます。

 

示談解決を待たずに保険金を受け取ることができる

通常は相手方との示談が成立しないと保険金を受け取れませんが、人身傷害補償保険の場合は、示談や裁判の結果を待たずとも実損分の保険金を受け取ることができます。

つまり、人身傷害補償保険に加入していると、自身の過失分も含めて実損分が補償されます。

また、相手との示談交渉による過失割合の決定を待たずに保険金を受け取ることができるので、治療費などの支払いの心配も軽減されるでしょう。

 

加入者のご家族の方も補償の対象?

香川・高松の自動車保険の補償で「人身傷害補償」という特約を付帯されている方も増えてきています。

加入者およびそのご家族の方が、契約している車両に搭乗している間だけでなく、歩行中など車に搭乗していない間に生じた自動車事故についても、人身傷害の保険金が支払われるといったものです。

保険会社や保険の種類によっても異なりますので、一度特約を確認してみましょう。

また、人身傷害補償は、ご家族の交通事故を幅広くカバーできる特約ですので、一度、親族の加入している自動車保険の特約についても確認されるとよいかと思われます。

 

自損事故でも保障される

交通事故では相手方のいる交通事故のほかに、ハンドル操作を誤っての自損事故も多くみられます。

特にバイクは自動車とは違い、体がむき出しの状態で高速で走行していますので、一度事故にあうと自動車事故とは比べ物にならないほどの、大きなけがを負うことがあります。

 

遷延性意識障害となられた原因の中にも、バイクによる自損事故で壁に激突したり、自動車でガードレールを曲がりきれず崖から落ちたりと言ったケースもあります。

こういったケースだと「運転していた息子が悪い」と、保険金請求すら考えたことがないと言ったこともあります。

 

ですが、人身傷害補償保険であると自損事故であってもカバーしていることが多く、過失割合も問わないため、支払われることが多いです。

しかし、飲酒や薬物使用による運転による事故など重大な違反をしていると判断された場合や二輪自動車事故は例外としていることもあるので注意が必要です。

 

人身傷害補償保険の補償の範囲は?

人身傷害補償保険の補償の範囲は、契約者本人か、特約により同居の家族までの範囲になります。

ですので、「たまたま帰省した時に、祖母を乗せて運転中に事故にあった。」と言う場合には人身傷害補償保険の対象外となります。

 

支払われる保証の範囲は、死亡保険金や後遺症保険金・入院保険金・通院保険金・介護保険料・精神的損害・休業補償・逸失利益・葬儀費用と、かなりの広範囲としている場合が多いです。

 

人身傷害補償保険の場合は、請求された保険会社は一旦すべての保険金を算出して、保険契約者に支払います。

その後、過失割合を差し引いた金額を加害者側の保険会社に請求します。

もし過失割合が10%の事故に会い、A社の人身傷害補償保険から1億円を受け取った場合は、A社は加害者側の保険会社のB社に10%の過失割合を引いた9000万円を請求することになります。

 

 

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自動車損害賠償責任保険

2012-09-24

一般に自賠責保険と呼ばれるものです。

自動車損害賠償保障法によって、自動車や原付を使用する際に全ての運転者への加入が義務付けられている損害保険です。

交通事故で他人を死亡させてしまったとき、怪我を負わせてしまったときに補償を受けることができます。自賠責保険は被害者救済を目的とした保険です。

このページでは、交通事故によって遷延性意識障害になってしまわれた被害者の方に関わりのある、自賠責保険について説明します。

 

自賠責保険は被害者に有利

自賠責保険は被害者救済の観点から、全ての運転者に加入が義務付けられている公的な要素の強い保険です。

加害者がお金を持っておらず、被害者の方が賠償を受け取る事が出来ないという問題を防ぐことがこの保険の目的です。

加害者の経済的負担を減らすことで、被害者への賠償を確保することが目的です。

任意保険の場合ですと、被害者に過失があった場合には厳格に過失相殺が行われますが、自賠責保険では過失相殺は行われません。

但し被害者に重大な過失(過失割合が7割を超える場合)があった場合には、支払限度額から減額されることがあります。

自賠責保険による補償では、被害者の過失割合が9割以上の場合でも支払額から5割減額になるだけなので、被害者に対して相当有利な保険であると言えるでしょう。

 

遷延性意識障害と自賠責保険

被害者の介護などによって、仕事を休まざるを得なかったり、治療や介護にある程度のお金が必要だったり、金銭的な負担を感じる方もいらっしゃるのではないかと思います。

遷延性意識傷害は多くの場合、後遺障害等級1級が認定されます。

ですので、加害者側の自賠責保険の保険会社に自賠責保険金の請求をすれば、上限4,000万円の保険金が支払われることになります。

まずは、相手方の自賠責保険会社に保険金の支払いを請求し、当面の治療や介護の資金にあてられるのが良いでしょう。

 

被害者からも請求できる

自賠責保険は被害者救済を目的とした保険です。

加害者側から支払いが全くされない、あるいはその一部の支払いしかなされない場合には、保険会社に直接賠償請求することができます。これを被害者請求と言います。

被害者請求によって、後遺障害等級認定を請求することができます。

加害者の任意保険会社に等級認定の手続きを任せる事前認定とは異なり、被害者自らが行う請求なので、不利な証拠を提出されてしまうという不安はありません。

 

自賠責保険はあくまで最低限の補償ですが、当面の生活資金となります。

また、自賠責保険は、後遺障害診断書を作成し、被害者請求することで保険の先取りを行なうことが出来ます。

そして、通院や治療にお金が出てゆき、生活に困ることが無いように「自賠責保険の先取り」を利用するのも一つの方法です。

 

自賠責保険が支払われるまでの流れ

賠責保険を請求する際には、自賠責保険の加入保険会社が窓口となります。

交通事故の際には加害者が加入している保険会社となるのですが、自賠責保険の保険会社と任意保険の加入会社とは違うことがあるので要注意です。

任意保険に関しては契約者が自分で選んで加入しますが、自賠責保険に関しては車検の時に自動車会社が代行して加入することが多いため、保険会社が違うことがたまにあるのです。

 

自賠責保険の会社に必要書類を添えて申請するのですが、保険会社を経由して各地区の自賠責損害調査事務所に送られます。

自賠責損害調査事務所では、請求が正しいものか調査をします。

その調査のうえで請求が認められると、保険会社を通じて保険金が支払われることとなります。

 

通常、自賠責損害調査事務所に書類が届いてから2週間から1カ月程度で自賠責保険が支払われますが、前段階の保険会社で時間がかかったり、自賠責損害調査事務所で調査に時間がかかったりすると、それ以上に時間がかかることもあります。

 

自賠責保険に加入していない場合には?

自賠責保険に加入していない、いわゆる無保険車との事故の場合はどうなるのでしょうか?

 

「どこからも保険金が支払われない」と思われるかもしれませんが、ひき逃げや無保険車の事故の被害者救済のために、国が代わりに保険金を支払う「政府保障事業制度」と言うものがあります。

基本的な保険金の支払金額は自賠責保険とほぼ変わりありませんが、自由診療が認められない、自賠責ではある先払いの仮渡金と内払金の制度がない、保険金の支払いまでに半年から1年ほどかかるなど、自賠責と比べて圧倒的に不便であると言わざるを得ません。

 

ですが、無保険車との事故の場合には心強い制度となりますので、泣き寝入りせずに申請するようにしましょう。

 

何かお困りの事がありましたら、香川・高松の当弁護士までご相談ください。フリーダイヤルでもご相談を受付中です。

 

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今すべきこと

2012-09-24

ご家族の方が遷延性意識障害になってしまった場合、まずは被害者の方の治療や介護に専念するのが賢明だと思いますが、被害者のご家族の方が、すべきことにはどのようなものがあるのでしょうか。

 

成年後見開始の申立て

通常、交通事故の損害賠償請求事件において、損害賠償を請求できるのは被害者となります。

しかし、遷延性意識障害患者の方は意識がなく判断能力がありませんので、適切に示談や契約の締結などをすることは困難です。

そこで、成年後見人を選出して本人を保護する制度が成年後見制度です。

成年後見開始の審判手続きを家庭裁判所に対して、申し立てなければなりません。

家庭裁判所へ申し立てを行なってからは、調査官による事実の調査や精神鑑定があり、審判されます。

審判により選定された成年後見人が、被害者本人に代わって示談や訴訟を行うことができます。

また、これらの手続きのために必要となった費用は、交通事故による損害として請求することが認められています。

 

当面の生活費確保のため自賠責保険金の請求を!

自賠責保険とは、自動車や原付を使用する際に全ての運転者への加入が義務付けられている損害保険です。

遷延性意識障害の場合、自賠責保険会社に対して被害者請求をする際に、交通事故被害者のご家族が、「問題が生じた場合一切の責任を負う」旨の内容の念書を提出することで、補償を受けることができる場合があります。

自賠責保険はあくまで最低限の補償ですが、当面の生活資金となりますので、後遺障害診断書を作成したら、自賠責保険へ被害者請求を行うことをお勧めします。

というのも、自賠責保険金を受け取ってから、保険会社との交渉を進めるか、裁判を提起するかを判断しても遅くないからです。

詳しくは「自動車損害賠償責任保険」に記載してあります。

 

すぐに賠償額を決めてはいけない

今まですべきことを挙げましたが、その一方でしてはならないことがあります。それは示談です。

事故時に加害者が示談をしようと話を持ちかけてくるケースがありますが、きちんと断りましょう。

なぜなら、事故時には適切な賠償額は分かりませんし、怪我の治療費や慰謝料などがいくらになるか正確には判断できないからです。一度、示談をしてしまうと、後で取り消したり、やり直したりすることは困難です。

まずは被害者の救済や介護でお忙しいとは思いますが、賠償額は日を改めて慎重に決めていくのがよいでしょう。

 

高額療養費制度・限度額適用認定証の申請

遷延性意識障害となられると、多額の医療費が必要となります。

交通事故の場合、自治体によっては国民健康保険では高額療養費制度が使用できないところもありますが、健保組合によっては保険適用可能な組合もあります。

 

そのような健保組合では、一定額以上の医療費を支払った場合に返してもらえたり、入院費用を収入に応じた限度額までとする制度があります。

これらは高額療養費制度・限度額適用認定と言われるもので、保険会社との交渉がうまくいかず一旦持ち出しとなった際には心強い制度となります。

 

特に、高額療養費制度は世帯全体が支払った医療費を合算することが出来ますので、介護者となられる家族のことも考えて、早めの手続きをすることをお勧めします。

 

患者様の勤めていた会社の手続き

遷延性意識障害となられた方が会社に勤めていらっしゃった場合、会社に対しての手続きが必要となります。

 

多くの場合で退職となるでしょうが、会社によっては休職扱いとし、休業補償が出る期間内いっぱいまで在籍とされるところもあります。

その場合は、会社に対しての休業届と、毎月の休業補償申請が必要となります。

 

また、退職される場合には一旦健康保険を国民健康保険に切り替え、厚生年金も国民年金への変更をしなければいけません。

健康保険に関しては、退職後も任意に健保組合に加入し続けることができる場合もありますので、国民健康保険よりも保険料が安いのであれば一考する価値があります。

 

患者様の銀行口座の確認

遷延性意識障害になられた方の名義で銀行引き落としされているものは、事故後であっても引き落としがされ続けます。

 

特に息子様などが患者で家計を別にされている場合には、自動車ローンやクレジットカードの引き落としなどに気付かず、知らず知らずのうちに滞納となり、差し押さえ処分となる事もあり得ます。

 

預金通帳を確認して定期的に引き落としされているものに関しては、銀行やクレッジット会社に連絡を入れるようにしましょう。

銀行やクレジット会社により対応が違い、返済の猶予や一括返済などを申し出られる可能性があるので、よく相談して決めるようにしましょう。

 

香川・高松の交通事故で何かお困りの際は、当弁護士事務所までご相談ください。フリーダイヤルでもご相談受付中です。

 

 

 

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