Archive for the ‘全国の方からの質問にお答えしました’ Category

遷延性意識障害になった夫の借金はどうすれば? 岡山県高梁市 Y・K様

2021-01-19

【ご質問】

夫が高知県高梁市の県道で追突事故に巻き込まれ意識不明の状態となり、遷延性意識障害と診断されました。

 

入院の手続きをしたり、夫が勤めていた会社に連絡したりと、ここ1か月ほど息をつく暇もないほど大変でした。

一番大変だったのが、夫の借金が発覚したことです。

消費者金融から夫の携帯に電話があり発覚したのですが、50万円ほど借金をしていることが分かりました。

夫が交通事故に遭って遷延性意識障害となっていることを告げると、改めて連絡すると言われました。

 

会社を休んでいるので収入が途絶えた上に、私もパートを休んで介護をしているために収入が0な上に、毎月の住宅ローンに私たち家族の生活費もかかるため、降ってわいたかのような消費者金融の借金に困っています。

 

夫が遷延性意識障害となっても、借金の返済をしなければいけないのでしょうか?

 

【回答】

岡山県高梁市のY・K様、ご質問いただきありがとうございます。

 

借金は金銭貸借契約であり、返済は債務者の義務であるため、遷延性意識障害であっても一般的に免れることはありません。

そのため、消費者金融に対しては、引き続き返済をしなければいけません。

また、住宅ローンに関しても同様です。

 

しかし、遷延性意識障害といった重篤な病気の場合は特例として、返済を免除する場合もあります。

あくまでも消費者金融会社の規約によるところが大きいため、岡山県高梁市のY・K様の夫が借り入れをしている消費者金融会社がどのような対応をするかは未知数と言えます。

 

一方で住宅ローンの場合は、債務者が病気や死亡などで支払えない場合の安全策として、連帯保証人を設定しています。

岡山県高梁市のY・K様の夫が支払えないのならば、連帯保証人が支払うこととなるので、岡山県高梁市のY・K様以外が連帯保証人となっている場合には、先に連絡をして対応策を考える方が良いでしょう。

 

もし、連帯保証人ではなく団信を利用しているのであれば、団信に連絡をして債務者が遷延性意識障害になった場合の対応を確認しましょう。

一般的に団信は「債務者が死亡した際に、代わりに債務を清算する」と思われがちですが、遷延性意識障害のような高度後遺症も対象になる事が多いですし、契約内容によってはガンや脳卒中といった特定の疾病にかかった場合も対象になる物もあります。

 

また、生活費の確保が難しいのであれば、相手の保険会社に当座の生活費として「一時金の請求」もできますし、自賠責保険分を被害者請求で加害者との示談前に受け取るといった方法もあるため、詳しくは弁護士に相談してみる方が良いでしょう。

遷延性意識障害の治療費・介護費が不安です。 高知県香美市 B・T様

2021-01-12

【質問】

1年程前に母が交通事故に遭い、遷延性意識障害となったのですが、将来の治療費や介護費用が不安です。

 

今は相手の保険会社が入院代を支払ってくれているのですが、退院したら支払ってくれないのではないか、示談が終わった後の入院費用や治療費・介護費用はどうしたらいいのだろうか?と不安が尽きません。

 

保険会社の担当に聞けばいいのかもしれませんが、以前話した時は内容がややこしくて、「入院代は保険会社が直接病院に支払うので、私が支払わなくてもいい。」、「遷延性意識障害の症状が落ち着いて症状固定というのをした後に示談をして保険金を支払う。」ということくらいでした。

 

そのため、この先をどうしていけばいいのかわからず、不安しかありません。

母を施設に預けるとしても毎月の費用が高いですし、自宅で介護するのも私しか介護できる人間がおらず、母が亡くなるまで金銭的にも体力的にも介護できるかわかりません。

 

将来の治療費や介護費用を保険会社に請求しても良いのでしょうか?

また、請求できるのであれば、いくらくらい請求したらよいのでしょうか?

 

【回答】

高知県香美市のB・T様、ご質問いただきありがとうございます。

 

突然交通事故で母が遷延性意識障害となられ、不安な気持ちが大きいと思います。

 

ご質問を拝見して、相手の保険会社の担当の説明が不十分に感じました。

将来的な治療費や介護費用は示談時に相談してもよいでしょうが、現在入院中であるのですから、入院費用のほかにパジャマや日用品など購入された物の代金を請求と交換で支払うか入院雑費として日額で支払うといった話しや、高知県香美市のB・T様の付添が必要と病院から指示が出ているのであれば入院付添費が支払われる事など、細やかな説明がされていないのではないかと思います。

 

交通事故の示談は、治療→完治もしくは完治しないならば後遺症として症状固定→示談という流れになります。

そのため、遷延性意識障害の場合、完全な回復が難しいため後遺障害第1級と認定されることがほとんどです。

示談後の治療費や介護費用に関しても、「介護を要する後遺症状」として、相手方に示談時に請求をすることができます。

 

将来的な治療費や介護費用がいくらくらいが適正かと言うのは、遷延性意識障害患者の年齢や自宅介護か否か、介護は家族で行うのかなどで大きく変わるため、一概には言えません。

一度弁護士に相談をして、高知県香美市のB・T様に適正な示談金額を計算してもらうことをお勧めいたします。

遷延性意識障害においての成年後見人の交代は? 岡山県井原市 N・K様

2020-12-23

【質問】

娘が1年前に岡山県井原市内の交差点で事故に遭い、頭を強く打ったため遷延性意識障害になりました。

娘は離婚して高校生と中学生の子供と3人で暮らしていたのですが、今回の事故で私の家に孫たちを引き取る事になりました。

 

孫は未成年のため、加害者の保険会社とはもっぱら私が話をしているのですが、保険会社から「被害者が遷延性意識障害の場合、被害者の成年後見人と示談交渉することになります。そのため成年後見人の手続きをしてください。」と言われています。

孫たちの親権のこともあり、私が娘の成年後見人となり、孫たちの親権者になるつもりでいますが、年齢的に不安を感じるところもあります。

 

私はもうすぐ60歳で将来的に病気になる可能性もありますし、娘が亡くなるまで成年後見人であり続けるのは無理です。

孫たちは6年ほどで成人となるので、その時か孫が社会人として安定した時点で成年後見人の交代をしたいと思っています。

しかし、成年後見人は簡単に代われないとも聞いたことがあるので、初めからならないほうが良いのでしょうか?

 

【回答】

岡山県井原市のN・K様、ご質問ありがとうございます。

 

交通事故でご家族が遷延性意識障害となられた場合には、成年後見人の制定は避けて通れないと言えます。

 

成年後見人は、遷延性意識障害で意思表示が出来なくなった患者に代わり、意思決定を行い財産管理をする役目を担います。

そのため、年に1度、家庭裁判所に対して日頃の財産管理や定期報告をしなければいけないのですが、様々な理由で成年後見人を辞したいと思われる方もいます。

病気や高齢、他の家族の介護をしなければならない、遠方地に転勤となった、仕事が忙しいなど、理由はそれぞれでしょうが、家庭裁判所が「成年後見人を辞するに道理的な理由」と判断しない限りは成年後見人を辞めることは出来ません。

 

成年後見人となる前に家庭裁判所から説明がなされるので、単に「面倒くさい」、「時間がない」といった理由では無理ですし、「岡山県井原市のN・K様の孫が成人したから交代したい」という理由では、認められる可能性は低いと思われます。

 

また、成年後見人の「交代」という制度はなく、成年後見人の「辞任」を経て、新しい成年後見人を「選任」するため、岡山県井原市のN・K様が辞任できたとしても、孫が後任の成年後見人となれるかは家庭裁判所の判断次第となります。

夫が遷延性意識障害に。子供の学費はどうする? 愛媛県西条市 M・H様

2020-12-18

【質問】

夫が交通事故で遷延性意識障害となって、4か月になります。

高校と中学の子供たちも大変ショックを受けており、毎日暗い日々を送っています。

しかし、生活していかなければならず、子どもたちは学校に、私はパートの後に夫の病院に行って介護をして、家に帰って家事をして子どもたちと話すように心がけています。

 

将来のことを思うと不安ばかりなのですが、一番の不安は子どもたちの進学のことです。

子どもたちはそれぞれに将来の夢があり、大学と専門学校に行くことを希望しています。

夫も交通事故に遭って遷延性意識障害になる前は子どもたちの夢を応援しており、「子供たちが社会人になるまでは、頑張って働かないと。」と言っていました。

 

しかし、子どもたちは「お父さんが遷延性意識障害になって大変だから、高校卒業をしたら就職する。」と言い出し、親として不甲斐ないやら、交通事故の加害者に対して腹立たしいやらで、複雑な気分になってしまいました。

 

交通事故の示談はまだまだ先になりそうなので、子どもたちの進学資金のめどがつかず困っているのですが、加害者や保険会社とはどう交渉すればよいでしょうか?

 

【回答】

愛媛県西条市のM・H様、ご質問ありがとうございます。

 

家計の主柱である家族が遷延性意識障害となってしまった場合、経済的な不安が付きまといます。

交通事故の被害者や家族の生活費などのために「仮渡金」という形で、損害賠償金の一部を先払いしてもらう制度がありますが、学費のためのまとまった金額の仮渡金については規定がありません。

 

示談金を受け取るためには、遷延性意識障害の症状固定を行ってから、加害者側と示談を締結させて、示談金を振り込んでもらう流れになります。

そのため、症状固定が出来ていない間は示談が出来ないため、学費の算段が出来ないため困ると思います。

また、症状固定をしてもその後の加害者の保険会社との示談交渉がこじれれば、示談終了まで数年単位に及ぶこともありえます。

 

愛媛県西条市のM・H様のケースで一番現実的なものが、「銀行などの学資ローンで借り入れをして、示談金が支払われたら一括返済する」というものです。

奨学金を借りての進学も視野に入りますが、奨学金によっては一括返済できないため、金利分が無駄になることがあります。

また、症状固定後に加害者側と示談交渉をしますが、自賠責保険で賄える分は「被害者請求」を行えば、加害者を通さず被害者が直接受け取れるため、加害者との示談が済んでいなくとも自賠責保険から最大4000万円が受け取れます。

そのため、「症状固定→被害者請求→4000万円を超える被害に対して加害者に請求」という形をとるのが一番早くまとまった金額を受け取れると思います。

 

被害者請求や示談交渉は個人で行うよりも弁護士が行う方がスムーズであるため、弁護士に依頼して手続きをしてもらうとよいでしょう。

遷延性意識障害の母の示談当事者の変更は? 香川県さぬき市 H・Y様

2020-12-11

【質問】

半年前に母が交通事故に遭って、意識不明のまま病院に入院中です。

医者からは遷延性意識障害と診断されており、目が覚めることは絶望的と言われています。

 

私は母と同じ香川県さぬき市内に結婚して引っ越しましたが、県外に住んでいる兄がいます。

交通事故の加害者の保険会社との交渉は兄がしているのですが、母が入院している病院にはほとんど来ません。

そのため、私が毎日病院に行って母のお世話をしていますが、私も仕事をしており家族もいるため、母の介護を一人でつづけるのは無理です。

 

兄は「離れたところに住んでいるから仕方ないだろう。娘なんだから介護するのが普通。」と言って取り合ってくれないため、「お金のことだけ口を挟んで介護をしないならば、保険会社とも話をしないで!以降は私が保険会社と話をするから」と、電話でケンカになりました。

 

保険会社の担当にすぐに電話をして、「介護をしているのは私なので、示談は私としてください。」と言ったのですが、「お兄さんから連絡がないのと、遷延性意識障害の場合後見人としか示談できないため、返事しかねます。」と言われてしまいました。

 

この場合どうすればよいのでしょうか?

 

【回答】

香川県さぬき市のH・Y様、ご質問いただきありがとうございます。

 

交通事故の場合、交通事故の当事者以外が介入してくるというのはよくあります。

特に死亡事故などでは、相続権を持った遺族しか示談交渉権がないにもかかわらず、子の妻や孫、いとこなどが口を挟んできたり、相続人が複数いるにもかかわらず1人だけが示談交渉して総取りして逃げたりと、示談が済んだ後でも親族内でもめるということがあります。

 

遷延性意識障害の場合、被害者本人が加害者と示談交渉することは不可能であるため、法的な代理人である「成年後見人」が示談をすることになります。

この成年後見人は、遷延性意識障害患者の介護者である必要はなく、時として弁護士や入所している介護施設の法人がなる事もあります。

 

香川県さぬき市のH・Y様の場合、介護者のH・Y様が成年後見人となるか兄がなるかは、家庭裁判所の判断と本人の希望が関係してきます。

香川県さぬき市のH・Y様と兄が両方成年後見人になる事を望んでも、第三者の弁護士が選ばれることもありますし、香川県さぬき市のH・Y様と兄の両方が連名で成年後見人となる可能性もあります。

 

まずは家庭裁判所に成年後見人の手続きをして、成年後見人を決めてからの話になる所が大きいので、弁護士に相談して成年後見人の手続きと示談交渉を進めていくとよいでしょう。

遷延性意識障害となった父の遺言はどうなる? 徳島県阿波市 N・K様

2020-12-08

【質問】

交通事故で遷延性意識障害となった父の遺言書に関して問題があります。

 

母はすでに亡くなっており、私には弟と妹がいます。

私が父とは同居していたため、遺言書の内容は徳島県阿波市の実家を私が相続し、預貯金は私が20%、弟・妹で40%ずつとするとされており、弟も妹もその遺言内容は確認済みで、公正遺言として公正役場に預けてあります。

 

しかし、父が遷延性意識障害となってからは、弟と妹の態度が微妙になってきています。

加害者の保険会社と示談どころか症状固定もまだなのに、「遷延性意識障害だと保険金がたくさん支払われるんでしょ?」と言われ、「施設に入れたらお金がかかるから、兄さんの家で介護したら?」と、父の財産目当ての発言をされるようになりました。

 

父の介護はしていこうとは思っていますが、遺言書のことを盾に弟妹からあれこれ言われるのではないかと嫌になってきています。

それならば、遷延性意識障害になったことで遺言書が無効になってくれた方が、弟や妹に介護について対等に話せると思うのですが、無効にはならないのでしょうか?

 

【回答】

徳島県阿波市のN・K様、ご質問いただきありがとうございます。

 

遷延性意識障害になられた方の遺言の有効性ですが、一般的には有効とされています。

よくあるのが、「認知症を発症して亡くなったが、認知症前に書いた遺言書は有効であるか?」という問題なのですが、認知症発症前であるのならば正常な判断能力があったとして遺言書は有効とされているからです。

 

しかしながら、今回問題の核となるのは「保険会社から支払われる保険金」だと言えます。

そもそも、交通事故の損害賠償金は被害者に支払われるもので、死亡事故の場合は被害者が死亡しているため、相続人がその権利を相続します。

 

遷延性意識障害の場合、被害者は生存しているため、損害賠償金は被害者の物です。

しかし、遷延性意識障害患者は自身で入院費用を支払ったり、病院を選んだりなどを出来ないため、代わりに財産管理をして権利関係を管理する「成年後見人」が必要になります。

成年後見人は被成年後見人(ここでは遷延性意識障害患者)の利益のために財産管理するので、「介護費用をケチるために自宅介護をする」というのは趣旨に反しています。

 

徳島県阿波市のN・K様のケースでは、N・K様が成年後見人となり、父にとって一番良い介護方法をされればよいです。

成年後見人制度では、年に1回家庭裁判所に対して財産管理表の提出が義務づけられているので、出費に不審な点があれば裁判所のチェックが入ります。

そのため、介護費用は加害者から支払われた損害賠償金からまかなえばよいですし、弟や妹からクレームが来た場合には「家庭裁判所も正当な介護費用として認めている」と言うことができます。

病院での完全看護の場合、近親者の介護費用は? 愛媛県八幡浜市 K・T様

2020-11-25

【質問】

母親が交通事故で遷延性意識障害となって1年が経ちます。

交通事故に遭った当初は病院の手続きや毎日の見舞い、初めに入院していた愛媛県八幡浜市の病院からの転院などしなければいけないことが多く、加害者の保険会社との話し合いは後回しになっていました。

 

先月に母の遷延性意識障害の症状固定をしたため、保険会社との示談交渉が始まったのですが、介護費用の点で疑問があります。

 

私や妻は働いており家には2人の子供がいるため、自宅での介護は不可能です。

そのため、現在は愛媛県八幡浜市内の病院に入院していますが、長期に入所できる介護施設が見つかったので、現在はベッドの空き待ちの状態です。

 

今はパートが休みの妻か仕事帰りの私が、母が入院している病院に顔出しに行っています。

介護と言えば大げさかもしれませんが、毎日病院に行くにはそれなりのしんどさもありますし、介護費用としていくらかもらえればと思うこともあります。

 

しかし、保険会社は「病院に入院されているのでしたら、医師や看護師が完全看護をしてくれるため、介護人は不要。」と言っています。

病院側からは「家族の声掛けやスキンシップが、遷延性意識障害の治療には大切だ。」と言われ毎日見舞いに行っているのに、それを否定されたようで悔しいです。

 

本当に病院に入院している場合には、介護費は請求できないのでしょうか?

 

【回答】

愛媛県八幡浜市のK・T様、ご質問ありがとうございます。

 

介護人は、交通事故で怪我を負って日常生活などに支障が出ている場合に手助けする人になります。

そのため、軽度~中度の怪我で身の回りのことを患者自身が出来る場合には、介護人の必要性は否定されます。

 

病院であれば患者は医師や看護師の管理下に置かれますので、完全看護状態であるため介護人は不要である事が多いです。

しかし、医師が介護人が必要と認めた場合はその限りではありませんので、まずは愛媛県八幡浜市のK・T様も病院側に介護人の必要性を確認してみた方が良いかもしれません。

 

もし、病院側が「特に介護人の必要はない」とした場合でも、介護費用は全面的に否定されるかというとそうではありません。

病院では看護士が介護をしてくれるため、『職業介護人』つまり別の看護師やヘルパーなどは不要でしょうが、実際には家族による補助が必要な面があります。

そのため、病院に入院していても近親者による介護の必要性を認め、近親者に介護費用を支払うよう命じた判例もあります。

遷延性意識障害の症状固定後の治療費は認められる? 香川県善通寺市 T・A様

2020-11-18

【質問】

1年半前に父が交通事故に遭い、遷延性意識障害となりました。

現在は香川県善通寺市内の病院に入院をしていますが、将来的には自宅に引き取りたいと思っています。

 

先日、症状固定をしたため加害者の保険会社と話し合いをしていますが、いくつかの点でこちら側の意見の大きな隔たりがあり、示談の締結にまで行っていません。

自宅の改装費や介護費用もそうですが、治療費についてかなり考え方が違い困っています。

 

自宅介護のため、自宅に往診してもらい薬などの処方をしてもらおうと思っていたのですが、保険会社の主張としては「症状固定は『治療をしてもこれ以上よくならない』ということなので、遷延性意識障害の症状固定後の治療費の支払いは認められない。そもそも、自宅介護が患者にとって最適であるかどうかも分からないので、病院などの施設での療養をお勧めする。なので、自宅の改装費なども認められない。」ということです。

 

遷延性意識障害の症状固定後の治療費を請求することは出来ないのでしょうか?

 

【回答】

香川県善通寺市のT・A様、ご質問ありがとうございます。

 

通常、交通事故で怪我を負って、完治せずに何らかの障害が残り症状固定した場合には、以降の治療費は支払われず、後遺障害慰謝料や介護費などが示談で支払われて清算されます。

 

そのため、保険会社の「症状固定後の治療費の支払いは認めない。」という主張は正しく見えますが、判例では「患者の現状維持のための医師の往診と投薬の必要性を認める」とするものもあり、一概に支払われないとは言えません。

 

しかしながら前提として「自宅介護をしている」ということが必要になってきます。

病院や療養施設に入所している場合には、医師や看護師などの医療関係者の管理下に置かれるため、健康管理や投薬が含まれるので別途に加害者に請求しなくても良いとも考えられるからです。

 

香川県善通寺市のT・A様は自宅介護を望まれているようですが、遷延性意識障害患者という重度の患者を、自宅介護が出来る環境が揃っているのでしょうか?

自宅の充設備や環境はもちろんのこと、介護者の確保や介護にあたる家族の介護スキルや健康状態など求められるレベルは高いため、保険会社と裁判となった際も必ずしも「病院や療養施設よりも自宅介護を行う方が良い」と裁判所が判断するとは限りません。

 

保険会社と示談を行う前に、弁護士と相談をして『自宅介護が相当なのか?』、『どういった問題点を解決すれば自宅介護が認められるか?』など、綿密な打ち合わせの上で交通事故の示談に望まれる方が良いでしょう。

遷延性意識障害で治療費として認められるのは? 徳島県阿南市 H・K様

2020-11-13

【質問】

3か月前に妻が交通事故に遭い、意識不明のまま今も徳島県阿南市の病院に入院中です。

診てくださっている医者からは、「現在の容態から遷延性意識障害と診断します。目を覚まして話すなどまで回復するのは非常に難しいと言えます。」と言われました。

 

そのため、遷延性意識障害の治療について書かれているサイトや介護をしている患者家族のブログなどを読み、妻が少しでも回復する方法はないかと探しています。

見てみるとマッサージやオイルテラピー・音楽療法など様々な事が書かれており、遷延性意識障害になってからすぐにした方が回復が早い事もあるようなので、少しずつでも試していこうかと思っています。

 

現在は治療に必要との医師の判断で病院の個室に入院をしており、加害者の保険会社が入院費を支払っているため負担が無いのですが、個人的にいろいろと試す分は自己負担になるのかなあとは思っています。

 

正直、金銭的に楽な生活を送っておらず、それらを試すのはものによってはかなりの負担になります。

もし、試したことで効果があった場合には、治療に必要であったとして請求することができるのでしょうか?

 

【回答】

徳島県阿南市のH・K様、ご質問いただきありがとうございます。

 

交通事故の治療は、健康保険の適用内の治療のみ加害者側に請求ができます。

そのため、それ以外の物は自由診療となるため、自己負担になります。

 

書籍やネットで遷延性意識障害の治療や看護について執筆されたものがありますが、「○○をしたから劇的に回復した」というものではなく、「通常の治療と合わせて○○を半年間したら、少し反応があった。」という様に、『初めに治療ありき』が大前提になります。

 

遷延性意識障害となった初期からいろいろと療法を試す方が、患者の反応が良いというのも事実であるため、徳島県阿南市のH・K様のお気持ちもわかります。

 

現在、交通事故から3か月ということですので、まだ成年後見人の手続きをされていないと思います。

まず、成年後見人の手続きをして、徳島県阿南市のH・K様が妻の成年後見人となられることをお勧めします。

その上で、保険会社へ入院中のパジャマや日用品の購入の名目で、一時金を受け取られるのが良いのではないかと思います。

ある程度まとまった金額が受け取れますので、それを自己負担扱いの治療費に充てることができます。

 

保険会社との交渉に不安があるのでしたら、弁護士に相談の上で弁護士を通じて一時金の請求をされるとよいと思います。

遷延性意識障害の母の示談に妹を介入させたくない 岡山県津山市 Y・S様

2020-11-10

【質問】

半年前に同居していた母が交通事故に遭い、今も岡山県津山市の病院に入院中です。

交通事故で頭を打ったせいか、今も意識不明のままでいます。

私と妻と隔日の間隔で病院には介護に行っていますが、医師からは「遷延性意識障害の状態から脱することは難しいので、このまま症状固定になると思います。」と言われました。

 

加害者の保険会社とは私が窓口になって治療費のことなどで連絡することがあるのですが、先日妹から保険会社に連絡があったと聞いてびっくりしました。

妹は同じ岡山県津山市に住んでいるのですが、母の事故のことを聞いても見舞いに来たのは2回だけで、母の介護についても「子供がいるから」と全く協力しません。

 

それなのに保険会社に連絡したということは、示談金が目当てなのではないかと思います。

私は交通事故の示談金は遷延性意識障害の母の治療費や介護費にしか使うつもりはないため、妹が示談に介入されると話がややこしくなって困ります。

 

このような場合、どうすればよいでしょうか?

 

【回答】

岡山県津山市のY・S様、ご質問いただきありがとうございます。

 

交通事故の被害者が遷延性意識障害となった場合、成年後見の申し立てが必ず必要になります。

交通事故の示談は、被害者本人もしくは法定相続権を持つ遺族に権利があります。

岡山県津山市のY・S様の場合、交通事故の被害者である母が遷延性意識障害のため、自身で示談交渉が出来ないので成年後見人の申し立てを家庭裁判所にして、成年後見人が代わりに示談交渉を行います。

 

仮に家庭裁判所に申し立てをして、岡山県津山市のY・S様が成年後見人に認定された場合、岡山県津山市のY・S様の妹に示談交渉権はないため、保険会社側に「母の成年後見人は私ですので、それ以外と示談交渉しないでください。」と通達しておけばよいです。

 

しかしながら、権利が無いにもかかわらず示談に介入してくるケースがあると思います。

その場合は、弁護士に依頼をして交通事故の示談を任せる方法がベストです。

成年後見人から示談交渉の代理権を得た弁護士であれば、保険会社に通達することはもちろんのこと、例え妹であっても不当に示談に干渉してきた場合には、「法的な手段をとって抗議することも辞さない」と警告してくれるため、それ以上干渉してくる可能性は低くなります。

 

気になる弁護士費用ですが、岡山県津山市のY・S様が弁護士特約付きの自動車保険に加入している場合、同居家族の交通事故の示談に利用できることが多いので、一度契約内容を確認された方が良いでしょう。

また、遷延性意識障害の場合、後遺障害慰謝料や治療費などを合わせると示談金が多額になる傾向があります。

それと合わせて、一般人が示談を行うよりも弁護士が示談交渉を行う方が示談金が多くなることが多いので、その差額が弁護士費用を上回るのであれば、弁護士に依頼をした方が無難であると言えます。

遷延性意識障害だと生活費控除が引かれるの? 徳島県鳴門市 N・S様

2020-10-28

【質問】

半年前に夫が交通事故で遷延性意識障害になりました。

 

夫が勤めていた徳島県鳴門市の会社は休業という形にしてもらってはいますが、まだ中学生の子供もいるため将来の不安が大きくあります。

住宅ローンもあり金銭的にも厳しくなってきたため、相手方の保険会社にそろそろ示談できないかということと、示談するならいくらくらいになるかを聞いてみました。

 

数日後、概算ですが示談の計算書が届き読んでみたのですが、項目が多すぎて保険会社に電話をして説明をしてもらいました。

いろいろと分からないことも多かったのですが、その中で逸失利益の中の生活費控除の意味が分からないというか、納得が出来ませんでした。

 

逸失利益が、遷延性意識障害となった夫の定年までの給料にあたるのはわかったのですが、ライプニッツ係数というものとかけて、生活費控除を30%引くと言われて「え、なんで?」と理解できませんでした。

一応説明してもらったものの電話だったのと、あまり時間も無かったため、わからないまま電話を切ってしまいました。

 

遷延性意識障害だと生活費控除は必ず引かれてしまうのでしょうか?

 

【回答】

徳島県鳴門市のN・S様、ご質問ありがとうございます。

 

おっしゃる通り、休業補償とは交通事故で入院したり通院したり死亡したりした場合、会社を休んで減った給料やもらえなくなった給料の保障をするものです。

サラリーマンなどで給料の明細が分かっている場合には、給料に準じた金額を日割で支給されます。

 

例えば遷延性意識障害患者が、年収500万円であと20年働けていたとしたら、1億円の給料がもらえなくなったということになります。

では、交通事故の被害者が逸失利益として1億円受け取れるかというとそうではありません。

1億円のうち毎年500万円ずつ引き出せば、20年でぴったりなくなりますが、実際は銀行などに預け入れて利息が発生します。

仮に年利3%であれば、1年目で500万円を引いた9500万円×3%=285万円にもなります。

これでは、被害者側の方がもらいすぎで、加害者側の負担が大きいので、『年利3%で運用して、決められた金額を毎年引き出して、決まった年数でぴったり0円となるようにする』という係数があり、ライプニッツ係数と言います。

 

生活費控除とは、死亡事故の場合は被害者分の生活費は必要がないため、被害者の給料より被害者の生活費を引いて支払うことです。

生活費控除は、妻子のある家計の主たる夫の場合は30%~40%とされており、月給が30万円であったのならば、月18~21万円が遺族の生活費として計算されて支払われます。

 

保険会社の主張は、「遷延性意識障害の場合、寝たきりなので生活費はかからないので、死亡事故並みの生活費控除をして支払います。」ですが、患者家族からすれば納得できないでしょう。

実際、裁判の判例では保険会社が主張する生活費控除を軽減したものや、生活費控除自体を認めなかったものもあるので、弁護士を通じて交渉をした方が良いでしょう。

娘が遷延性意識障害に…婚約破棄は出来る? 岡山県岡山市 Y・K様

2020-10-20

【質問】

娘が岡山県岡山市内の会社に通勤途中に、追突事故に巻き込まれました。

大きな事故で娘は意識不明の状態で、事故から6か月たった現在、遷延性意識障害と診断されました。

 

実は娘は来年に結婚する予定で、結婚式場も決まっていた状態でしたが、今回の交通事故のため白紙となってしまいました。

娘の婚約者も休みの日だけでなく、平日の仕事が終わってからも病院に見舞いに来てくれることが多く、母として申し訳ない気持ちと娘への気持ちがありがたいと思っています。

 

しかし、医師からは娘は遷延性意識障害から回復することは難しいと言われているので、婚約者の男性には婚約の破棄をしてくれるように言っています。

今は娘への思いのせいか婚約破棄を拒否されていますが、彼のこれからの人生のことを考えると早く娘と婚約破棄をして、前向きに生きてもらいたいと思っています。

 

そのため、もし親が婚約破棄を出来るのならばしてあげたいのと、今回の交通事故の加害者から婚約破棄の慰謝料をもらって彼に渡したいと思っているのですが、可能なのでしょうか?

 

【回答】

岡山県岡山市のY・K様、ご質問ありがとうございます。

 

交通事故により幸せな状況が一変してしまったことは、さぞかし悔しいかと心情をお察しいたします。

 

裁判所が認めている婚約破棄の正当な理由のなかには、「交通事故等により身体に重大な損傷を負った場合」というものがあるため、遷延性意識障害を理由に婚約者側から婚約の破棄を言ってくることは可能なのですが、今回は逆のケースであるため難しいと言えます。

そのため、婚約者の方の心の整理がついてから、改めて婚約破棄に関するお話を婚約者と婚約者の両親と交えてされるのが良いと思われます。

 

慰謝料に関しては、結婚前の婚約者ではありますが、婚約相手が交通事故により遷延性意識障害となり結婚が出来なくなったため、慰謝料の請求ができる可能性はあります。

そのため、加害者側に婚約者が慰謝料の請求をすることができますが、岡山県岡山市のY・K様が請求することは出来ません。

 

婚約者が慰謝料を請求する場合でも、婚約者との交際期間・結婚準備がどこまで進んでいたかなどにより慰謝料が増減しますし、反対に交際・婚約して日が浅い場合には、慰謝料が認められないケースもあります。

また、慰謝料が認められても数十万円~百数十万円の範囲に収まってしまう事が多いため、相手方と争ってまで慰謝料請求をするか否かというのも問題になってきます。

 

もし交通事故の示談を弁護士に依頼しているのならば、加害者側に反省を促す意味でも婚約者のことを、弁護士を通じて知らせるのも良いかもしれません。

離婚協議中の夫が遷延性意識障害に…どうすれば? 高知県高知市 R・Y様

2020-10-13

【質問】

1年前に夫が交通事故に遭って遷延性意識障害になり、今も高知県高知市の病院に入院中です。

 

実は3年前から夫の浮気とDVが原因で、子供を連れて高知県高知市内のマンションに引っ越して別居をしています。

さらに、2年前からは家庭裁判所を通じて、夫と離婚協議をしていました。

 

現在夫の両親が夫の世話をしていますが、最近になって夫の両親から「息子のことを許してあげて世話をして欲しい。別居しているとはいえ、まだ離婚はしていないのだから妻なんだから。」と言われました。

 

私からしたら、夫の浮気が発覚した時にも、DVで警察沙汰になった時にも「妻なんだから我慢しろ。」と言い放った夫の両親の話なんて聞きたくないですし、遷延性意識障害の夫の介護を押し付けようとしているのは見え見えなので無視しています。

 

別居しており離婚協議中であったため、夫には一切かかわりあいになりたくないのですが、書類上の妻というだけで夫の面倒をみなければいけない義務があるのでしょうか?

 

【回答】

高知県高知市のR・Y様、ご質問いただきありがとうございます。

 

法律的に見て結婚とは非常に法的な効力が大きく、離婚が成立するまでは別居中・離婚協議中・離婚裁判中のいかなる場合にも、夫婦であるため相互扶助の義務を負います。

法的には「夫婦であるものはお互いに助け合いをしなければならない」とされているため、離婚協議中であっても、夫に対する相互扶助の義務がなくなるわけではありません。

 

一方、夫の両親は子供が成人しているため、一般的に保護責任はありません。

そのため今回のケースでは、夫の両親が夫の介護が出来ない場合には、妻に介護の責任があります。

妻が介護をしないことで、遷延性意識障害の夫の容体が悪くなったり、命の危険性が発生した場合には、保護責任者遺棄の罪に問われる可能性があります。

 

そのため現実的な解決法としては、2つあります。

1つは遷延性意識障害で正常な夫婦生活が出来ないと、法的な手続きを踏んで裁判所に離婚を認めてもらう方法です。

この場合ですと、夫の保護責任は子か夫の両親に移るため、高知県高知市のR・Y様は関係が無くなります。

 

2つ目は遷延性意識障害の夫の成年後見人を高知県高知市のR・Y様以外にすることです。

遷延性意識障害の場合、患者の代わりに患者の財産を管理し、意思表示をする代理人が必要になります。

それが成年後見人なのですが、高知県高知市のR・Y様が夫の後見人となった場合は重大な理由がない限り後見人を辞めることができないため、関係性が一生涯続く可能性が高いです。

反対に言えば、弁護士などが成年後見人となった場合、夫名義の資産を管理してその中から介護をしていきますので、高知県高知市のR・Y様と直接の関係性はなくなりますし、夫の財産から高知県高知市のR・Y様と子の生活費などを請求することも出来ます。

 

どちらにしても弁護士に相談するべき事例だと思いますので、交通事故に精通した弁護士に依頼をした方が良いでしょう。

遷延性意識障害の治療費の軽減がある場合には? 愛媛県松山市 N・M様

2020-10-08

【質問】

夫が愛媛県松山市内の県道で交通事故に遭って遷延性意識障害となり、1年になります。

夫に過失は全くないため、治療費に関しては加害者側の保険会社が全額負担をしています。

現在は治療中で症状固定もしていないため、保険会社とは1か月に1度電話で話をしますが、示談に関しての話はほとんどしていない状態です。

 

入院している病院の勧めもあり手続きをして、遷延性意識障害で身体障害者1級の認定を受けました。

 

先日、同じ愛媛県松山市内に住んでいる子供たちと、夫の交通事故の示談について話していたのですが、「遷延性意識障害なので示談後も治療費がすごくかかるし、交通事故の示談は弁護士に任せた方がいいのでは?」と言われました。

 

愛媛県松山市は身体障害者の医療費助成制度があるので、遷延性意識障害の治療費も軽減されるため、弁護士に依頼してもさほど変わらないのではないかと思っています。

それでも、弁護士に依頼する意味はあるのでしょうか?

 

【回答】

愛媛県松山市のN・M様、ご質問いただきありがとうございます。

 

医療費の軽減は各自治体が独自に行っているもので、全国どこでも受けられるとは限りません。

そのため、交通事故の示談時に計算される治療費は、自治体ごとの医療費の軽減を考慮して計算されることはありません。

 

そうでなければ、愛媛県松山市から引っ越しされて、転居先の自治体で医療費助成制度がなければ、治療費不足から十分な遷延性意識障害の治療が受けられなくなる可能性があるからです。

反対に言えば、医療費の軽減が全くない自治体に住んでいる場合には満額で計算されるため、示談後に医療費助成制度があるところに引越しをしたらどうなるのかということにもなるからです。

 

そのため、一見すると弁護士に頼まなくてもよいのではないかと思われるかもしれませんが、そうではありません。

保険会社が示談時に提示する治療費は必要最低限の治療についてのみですので、そのまま示談を受けてしまうと将来的に遷延性意識障害の治療費不足から治療が続けられないなどの問題が起こる可能性があるからです。

 

一方で弁護士は判例に則した治療費の金額を計算するため、遷延性意識障害の場合、保険会社が提示する治療費の金額よりも数百万~数千万円高くなります。

さらには後遺障害慰謝料や逸失利益なども弁護士が計算した方が多くなるため、示談金全体を見ればかなり大きな差になってきます。

そのため、示談をする前には、弁護士に必ず相談をした方が良いでしょう。

遷延性意識障害の示談金を月ごとにもらいたい 岡山県総社市 M・E様

2020-09-28

【質問】

1年前に娘が交通事故に遭い、遷延性意識障害の状態です。

先日、保険会社から示談交渉の申し込みがあったのですが、大きな問題がありかなり悩んでいます。

 

娘は2年前に結婚したのですが、結婚した相手が悪く、口ケンカだけでなく暴力を振るわれたりして、半年前から別居しており、家庭裁判所に離婚調停中でした。

子どももいないため、私も妻も離婚を賛成していたのですが、正式に離婚する前に交通事故で遷延性意識障害となりました。

 

娘婿は同じ岡山県総社市に住んでいるにもかかわらず、娘が入院している病院に見舞いにも来たことが無いのに、娘に支払われる交通事故の示談金に関してだけはあれこれと電話してきて探ってきます。

法律的には娘の夫であるため、多額の示談金が手に入ったらそれを使い込んでしまうのではないかと危惧しています。

 

そのため、一度に示談金を支払ってもらうのではなく、毎月決まった額を保険会社に支払ってもらえれば、少しはマシなのではないかと思います。

本当ならば親の私たちがお金の管理をしたいと思うのですが、順番的に私たちの方が先に亡くなるので、少しでも不安を減らしたいのですが、どうすればよいでしょうか?

 

【回答】

岡山県総社市のM・E様、ご質問ありがとうございます。

 

通常、交通事故の示談金は『一時金賠償』と呼ばれる一括して支払う形が取られます。

毎月(もしくは毎年)決められた金額を支払う『定期金賠償』というのもありますが、ほぼ一時金賠償で支払われます。

 

民法の賠償金の支払い方に関して規定がないため、どちらの方法をとっても良いのですが、『毎月(毎年)支払わなければいけないので、支払う側の手間がかかる』、『加害者が被害者よりも先に亡くなったり、夜逃げをしたり、保険会社であれば倒産する可能性もあるので、何十年もきちんと支払ってもらえる補償が無い』などの理由から、一時金賠償の方が一般的です。

 

岡山県総社市のM・E様の場合、娘婿が多額の示談金を使い込んでしまうのではないかということから、定期金賠償を望まれているようですが、それならば対策方法があります。

 

遷延性意識障害の場合、患者自身が自分の財産の管理が出来ないため、代わりに財産管理をする成年後見人の制定が必要になります。

成年後見人には親や子、配偶者などの親族がなる場合のほかに、弁護士等がなる事があります。

成年後見人の手続きをすると、家庭裁判所が遷延性意識障害患者の親族から成年後見人にふさわしい人を捜し、親族に該当者がいない場合には弁護士などを指名します。

 

そのため、成年後見人の手続きの際に、成年後見人の希望を岡山県総社市のM・E様もしくは信頼できる弁護士にしておけばよいのです。

もし、家庭裁判所から配偶者を希望しないのかと聞かれた場合は、「DVにより別居をしていて、離婚協議中だった。」ということを説明すればよいと思います。

病院以外の遷延性意識障害患者の治療費は? 高知県香南市 H・T様

2020-09-23

【質問】

半年前に高知県香南市内の市道で息子が交通事故に遭い、いまだに意識不明の状態です。

交通事故で負った怪我などは完治しているのですが、事故の際に頭を強く打ったため、遷延性意識障害の状態が続いています。

 

毎日病院に行って、話しかけたり、花を飾ったり、息子が好きな音楽を掛けたりしていますが、息子の反応はありません。

遷延性意識障害関係の本を読んだり、ネットで情報を集めたりしていますが、患者の年齢が若いほど回復する可能性が高く、いろいろな刺激を与える方が良いことが分かりました。

その中で、鍼灸治療やアロマ療法をしている遷延性意識障害患者の話を見たため、息子にもしてあげたいと思うようになりました。

 

病院ではもちろん医師や看護師の治療・看護を受けていますが、その他に鍼灸治療やアロマ療法などをしたい場合には、実費になるのでしょうか?

 

現在、病院の治療費は加害者が加入していた保険会社が全額支払っています。

 

【回答】

高知県香南市のH・T様、ご質問ありがとうございます。

 

通常、交通事故の治療は健康保険適応のもののみ、加害者側に請求ができます。

そのため、現在保険会社が病院の入院代を支払っているのも、健康保険適応の治療であるから保険会社が負担していますが、鍼灸治療やアロマ療法など健康保険適応外の治療や療法に関しては、自己負担となります。

また、病院で受けられる治療でも、健康保険適応外の治療は自由診療扱いとなるため、自己負担となります。

 

高知県香南市のH・T様がおっしゃる通り、遷延性意識障害患者の年齢が若いほど回復の見込みが大きいですし、早い段階からいろいろな刺激を与えた方が、反応が良い傾向があるのは事実です。

 

そのため、遷延性意識障害患者家族からすると、金銭的な負担があってもできうる限りの治療や療法を試したいという気持ちもわかります。

 

しかしながら、病院側からすれば『病院の治療方針から外れた治療を勝手にする』というのは、なかなか理解しがたいというのが現実です。

現在、病院に入院中ということですから、鍼灸治療やアロマ治療をするのならば入院している病院で行うことになりますので、病院が病院所属の医師や看護師以外の、鍼灸医やセラピストの施術を許可するとは思えません。

 

そのため、自費でもいいのでしたいというのでしたら、2つほど方法があります。

1つ目は、鍼灸などの東洋医学の診療科がある病院や、リハビリの一環でアロマセラピーを行っている病院に転院するという方法です。

2つ目は、自宅介護時に往診という形で鍼灸治療等を受ける方法です。

 

どちらにしても実現にはハードルが高いため、医師とよく相談をして治療方針を決めるとよいでしょう。

遷延性意識障害の示談を弁護士に頼むデメリットは? 愛媛県大洲市 O・T様

2020-09-15

【質問】

半年ほど前に母が愛媛県大洲市内で交通事故に遭い、入院をしているのですが意識が戻らず、医師からは遷延性意識障害の状態だと言われています。

 

病院には妻と私が交代に行っていますが、私も妻も正社員で働いているため、肉体的にも精神的にもかなりしんどいです。

加害者が加入していた保険会社の担当からたまに連絡があるのですが、母の介護のほかに公的な手続きや病院関係者との打ち合わせなどもあり、今でも仕事の時間が削られているのに、保険会社と話をするのがわずらわしく思います。

 

そのため、交通事故の保険会社の対応を弁護士に丸投げしようかという話を妻としています。

妻も仕事と介護・家の家事といっぱいいっぱいになっているため、弁護士に頼んで負担が減るのは賛成してくれているのですが、費用がかかったり、当事者の私たちの意見を無視して弁護士が勝手に示談してしまうのではないかなど、デメリットの面をかなり気にしています。

 

交通事故による遷延性意識障害の示談を、弁護士に頼んだ際のデメリットはあるのでしょうか?

 

【回答】

愛媛県大洲市のO・T様、ご質問いただきありがとうございます。

 

母が交通事故で遷延性意識障害になったというアクシデントに加え、日常生活であまりかかわりのない弁護士へ依頼することへの不安など多くの問題を抱えておられると思います。

 

弁護士に交通事故の示談を頼む際のデメリットをあえて挙げるのならば、弁護士費用がかかる点です。

しかしながら、個人で示談をするよりも、弁護士が示談をする方が示談金額が上がるため、弁護士費用を支払ってもプラスになる事が多く、正式に弁護士に依頼する前に弁護士費用と示談金額の概算を計算してくれるため、弁護士費用でマイナスになる場合には断る事も出来ます。

また、遷延性意識障害患者や同居家族が弁護士費用特約付きの自動車保険に加入しているのならば、自動車保険から弁護士費用を最大300万円まで支払ってくれることが多いです。(契約内容による)

 

反対に弁護士に依頼するメリットは、『弁護士が示談した方が示談金額が上昇する』、『わずらわしい加害者側との話し合いを代わりにしてくれる』、『加害者に言いづらい事でも、弁護士を介して伝えることができる』、『示談内容に関して法的な見解から精査してくれる』、『法的な手続きや示談の進め方などに関してアドバイスしてくれる』と、デメリットよりもメリット方が多いです。

遷延性意識障害の娘のために自宅を改装したい 香川県東かがわ市 I・Y様

2020-09-08

【質問】

香川県東かがわ市内の交差点で娘が交通事故に遭い、遷延性意識障害となって1年がたちます。

 

この1年でいろいろな苦労がありましたが、一番困るのが3か月ごとに病院を変わらなければいけないことです。

香川県東かがわ市内に遷延性意識障害患者を引き受けてくれる病院がほとんどなく、香川県下だけでなく四国や中国地方全域で、次の受け入れ先を探すのがすごく大変です。

何カ所かの長期療養型の医療施設を見学に行ったのですが、遷延性意識障害患者は受け入れ不可であったり、施設の雰囲気が悪かったり、高齢者ばかりで30代の娘が入所するには戸惑うようなところだったりと、なかなか良いところが見つかりません。

 

夫とも話をしたのですが、いっそのこと自宅に引き取って自宅療養した方がいいのではないかと思っています。

自宅で療養するのならば、玄関に近い客間を娘の部屋にして、汚物の処理をしやすいように洗面所を改装する必要があります。

多分改装費用は200~300万円くらいになると思いますが、この改装の費用は自己負担になるのでしょうか?

それとも交通事故を起こした加害者の保険会社に請求してもよいのでしょうか?

 

【回答】

香川県東かがわ市のI・Y様、ご質問いただきありがとうございます。

 

遷延性意識障害患者家族にとって、3か月ごとの転院問題は重大な問題です。

そのため、自宅での介護を検討する方もいますが、自宅介護での介護者の確保、自宅の改装、遷延性意識障害患者の診察をどうするかなど、自宅介護を選択しても問題が多くあり、一概に『自宅介護の方が良い』、『いや、入院の方が安心できるからいい』とは言えません。

 

香川県東かがわ市I・Y様の場合、自宅での介護を検討されていますが、まず確認したいのが、『本当に自宅介護ができるのか?』ということです。

裁判の判例でも、『遷延性意識障害患者家族が自宅介護を選択して自宅を改装したが、裁判所が人員や環境から自宅介護は不適切と判断して、改装費は支払われなかった』というケースがあるからです。

そのため、まずは弁護士に相談をして、『裁判所が自宅介護を認めてくれるケースであるか?』ということを確認した方が良いです。

 

その上で、自宅介護が適切と判断されたのならば、自宅の改装費用を加害者側に請求することができます。

しかし、遷延性意識障害患者家族が希望する改装内容が全面的に認められるのではなく、裁判所も必要である物に対してのみ改装費用の支払いを加害者側に課すため、改装内容に対しても弁護士にアドバイスを仰ぎながら決めていく必要があります。

遷延性意識障害の自宅介護ではヘルパーは雇えない? 香川県観音寺市 B・W様

2020-08-28

【質問】

1年前に祖父が交通事故で頭を強く打ち、遷延性意識障害の状態でいまだに入院中です。

父と母と私が手分けして祖父の病院に行ってはいますが、どうしても専業主婦の母が中心となってしまうため、母に負担がかかっている面があります。

 

保険の関係で3か月ごとに転院していますが、祖父の年齢が84歳と高齢なので転院先を探すのが大変である事と、年齢からも先が短いので祖父が生まれ育った香川県観音寺市内の自宅で介護した方が良いのではという話が出ています。

 

自宅で介護するのにあたり、父と私は会社勤めなので、父は全面的に介護を母に任せるつもりのようですが、母一人で遷延性意識障害の祖父の介護は無理なのではないかと思っています。

 

介護のヘルパーかせめて母の代わりに家事をするお手伝いさんを、週何回か使えばいいのではと言ったのですが、「お金がかかるから。」と父に反対されました。

「交通事故の加害者に、ヘルパーの費用を請求すればいい。」と言ったのですが、「家族の面倒を自分たちで見れないと言ってるようなものだろ!恥ずかしい!」と言って聞きません。

自宅で介護する場合、家族がいるとヘルパーを雇うことは変なのでしょうか?

 

【回答】

香川県観音寺市のB・W様、ご質問ありがとうございます。

 

遷延性意識障害に限らず、父母の自宅介護を簡単に考えているのは、圧倒的に男性の方が多いです。

なぜならば、自分が介護するのではなく、妻や子が介護することが当たり前の様に思っていて、どのような苦労をするか想像がつかないのです。

ある意味子育てに参加したことがない男性が、乳幼児のお世話の大変さが分かっていないのと同じです。

 

そのため、自宅介護をしたのはいいが、介護疲れで妻は疲労困憊で、苦労を知らない夫との仲が悪くなり、妻が倒れてから初めて介護を夫がして大変さが分かるも、愛想を尽かした妻が別居したり熟年離婚を言い出したりして、家族が崩壊ということもよくあります。

 

香川県観音寺市のB・W様が提案するように、介護や家事のヘルパーを上手に利用して、一人に過度に負担がかからないようにするのは非常に良い方法です。

交通事故で遷延性意識障害となり介護ヘルパーが必要な場合には、その費用を加害者側に請求することができます。

また、家族のみで介護する場合でも介護手当を請求することができますので、忘れずに請求するようにしましょう。

 

今回遷延性意識障害となった祖父は84歳で、老い先短いと思っているかもしれませんが、厚生省発表の84歳の平均余命は6.5歳で、データ通りならば6.5年介護をしなければいけません。

無理のない介護プランを考えるためにも、弁護士に相談されることをお勧めします。

遷延性意識障害患者の生活費が認められない 徳島県吉野川市 M・Y様

2020-08-21

【質問】

先日、2年前に交通事故に遭って遷延性意識障害となっている父の示談交渉を、加害者の保険会社と始めました。

保険会社が持ってきた示談書の内容を確認したところ、生活費控除なるものがあり、示談金額からマイナスされていました。

 

保険の担当者にどういうことか聞いたところ、「遷延性意識障害の方は終日ベッドの上で療養されていて、食事をしたり、外出したり、携帯電話で電話したりといった、そういった生活費は必要がないため、その分は差し引いています。」と言われました。

そう言われたらそうなのですが、父の着替えを買ったり、自宅に引き取っていた間は温度管理のために24時間エアコンをつけっぱなしだったので、1か月の電気代が通常の倍以上かかりました。

 

それでも父の生活費はかからないと言われると、すごくモヤモヤするのですが、本当に遷延性意識障害の場合は生活費控除が引かれるのでしょうか?

 

【回答】

徳島県吉野川市のM・Y様、ご質問ありがとうございます。

 

生活費控除とは、死亡事故の被害者の収入から、被害者本人の生活費を除くことです。

民法の損害賠償請求では、実際に被害があった部分に対しての賠償で足りるとしており、損害以上の支払いをしなくてもよいのです。

(損害賠償と慰謝料は意味合いが全く違うものなので、損害賠償分のみについてはということです。)

 

そのため、遺族に対しては被害者が亡くなったことにより減った利益を補償しますが、収入の全額ではなく、被害者が生活費のために使っていた金額を除かなければ、過度の賠償となるからです。

 

遷延性意識障害では、この生活費控除が適用されるかどうかの議論が昔はありましたが、現在では生活費控除は認められない、認めたとしても死亡事故と比べて割合を小さくするのが判例の主流となっています。

それなのに、生活費控除を言ってくる保険会社が後を絶たないのは、一般の方が交通事故の示談に対して知識があまりないことにつけ込んだ手口と言えます。

 

徳島県吉野川市のM・Y様もおっしゃる通り、遷延性意識障害患者といえども生きておられるのですから服も必要になりますし、タオルや歯ブラシといった身の回りの物も必要になるため、生活控除を言ってくる保険会社は示談金を支払いたくないための方便として使っているにすぎません。

 

このように不誠実な対応をする保険会社の示談内容については、他の項目でも多々被害者が不利なように操作していることが多いため、弁護士に示談内容の精査をしてもらう方が良いでしょう。

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