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回復するの?

2015-03-30

■遷延性意識障害者でも回復することが

交通事故などで脳に障害を負い、遷延性意識障害となってしまった場合には、「もう2度と元には戻らない。」と家族は悲観的になってしまうことが多くあります。

 

遷延性意識障害は回復が難しい症状であるのは否定できませんが、全く可能性がないと言うわけではありません。

著名人ではF1レーサーであったミハエル・シューマッハ氏はスキー事故により遷延性意識障害になりましたが、約1年後には自宅に戻りリハビリをしています。

日本でも料理研究家のケンタロウ氏は、3年前にバイク事故で脳に大きな障害を負い遷延性意識障害となりましたが、リハビリを繰り返し足がわずかながらに動き、母親の1周忌にも車いすで出席したと先日報道がありました。

 

「遷延性意識障害」でブログを検索すると、遷延性意識障害の家族をもつブロガーの多くは、希望を持ってリハビリに励んでいるのが分かります。

 

■回復は停滞・一進一退を覚悟

ですが、遷延性意識障害はいきなりよくなるわけではありません。

いくらリハビリしても、回復の兆しが見られない時もあるでしょう。

昨日はわずかに指が動いたようだったのに、今日はピクリとも動かないこともあるでしょう。

 

毎日「一喜一憂」していると精神的に持たないため、出来たことを素直に喜び、出来なかったとしても冷静にいられるようにすることが肝心です。

 

でも、介護している側もずっと心を強く持てるわけではありません。

時には、不安で泣きたくなったり、いらだちから起こりたくなる時もあると思います。

そんな時は、遷延性意識障害の家族の会や、遷延性意識障害に詳しい弁護士など、相談できる人はたくさんいるので、孤立せずドンドン相談したほうがきっとリハビリもうまくいくはずです。

 

■他人と比べない 多くは一度に望まない

遷延性意識障害の患者の中には、目の動きによる透明な五十音ボードによる意思の疎通や、指先のわずかな動きでパソコンを操作したり、指談で話をする方もいらっしゃいます。

 

そのため、「目がきょろきょろ動いていることがあるから、透明ボードで会話できるかもしれない」、「息子も指を動かすことができるから、パソコンの操作ができるかもしれない」と、思われる方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、多様性を持って可能性を探っていくことは、遷延性意識障害の患者のみならず家族にもよいことだと言えます。

 

ですが、過度に期待して出来なかったときにがっかりとしてしまうことは、良くないといえます。

今日はできなくても1か月後には出来るかもしれませんし、パソコンの操作は苦手でも、まばたきで意思疎通するのはうまくできると言うこともあります。

他人と比較するのではなく、昨日や1週間前・1か月前と比べて、少しでも良くなったことがあれば、それに目を向けるようにしましょう。

 

■相談できる先や心の避難先を作っておく

遷延性意識障害の患者家族は、社会からの孤立感や家の中で介護をする孤独感、将来に対する不安感などを抱きやすい傾向があります。

 

そのため、遷延性意識障害の患者のことについて医師やケースワーカーに相談することも大切ですが、介護患者自身の相談をできる先を見つけておくことも必要です。

相談先は患者の担当医師やケースワーカーでもよいですし、心療内科の診察を受けたり、心理カウンセラーに相談したりすることができます。

インターネットでは、遷延性意識障害の患者家族専用のサイトもありますし、匿名で電話での悩み相談をしているところもあるので、利用しなくても「もし、相談したくなったら、相談できるところがある」と思えるだけで、気持ちが楽になると思います。

 

また、遷延性意識障害の患者家族の中には、患者の横でできる手芸や絵画などを新たな趣味としてはじめ、個展を開けるほどの腕前になった方もいます。

ですので、家の中でも心の避難先を作ることが出来れば、少しでも介護に対して前向きに向き合うことができます。

入院難民になりやすい

2015-03-28

■長期の入院は現在ではほぼ不可能

昔の映画やテレビドラマなどを見ると、遷延性意識障害の患者の病室で医者が「○○が目が覚めないで、もう2年も経つんだな。」と言ったようなセリフが言われるようなことがあります。

昔ならばともかく今の病院ではありえないセリフで、もしそれが可能なのであればその病院の経営者か、月に何百万円もの医療費が払えるほどのお金持ちでないと不可能です。

 

なぜならば、今の医療費制度では3ヶ月を超えて同じ病院に入院していると、病院に対する医療費報酬が減ってしまうため、どこの病院も3ヶ月で退院させようとするからです。

これは盲腸のような簡単な病気でも、遷延性意識障害のような重篤な症状の病気でも同じです。

 

そのため、遷延性意識障害の患者を抱える家族は、入院していても常に退院後に「別の病院に再入院する」か、「介護施設に入所させる」か、「自宅で介護する」かを選択する必要があります。

 

■再入院も介護施設も難しい

遷延性意識障害であると、日々の健康状態の管理はもちろん、排せつのお世話、点滴や胃ろうによる栄養の摂取、床ずれ防止のための体位の変換など、自宅介護をするにはハードルの高い問題が多くあります。

 

そのため、多くの遷延性意識障害の患者家族は、再入院先や介護施設を探すのですが、入院させてくれる病院はなかなか見つからず、継続的に預かってもらえる介護施設などでは入所待ち人数が多く「入所まで5年待ち」と言ったこともざらにあります。

 

そういったこともあり、自宅介護をされる遷延性意識障害の家族の方もいます。

自宅介護は大変であると言ったことに目が行きがちですが、病院にいるよりも刺激を受けて遷延性意識障害のレベルが改善した例もあり、デメリットではなくメリットがあると考える方も多くいらっしゃいます。

 

■自宅介護でのメリット・デメリット

病院から退院させて自宅介護をしている場合、介護の大変さはありますが、「毎日そばにいてあげられる」という、心の平安を得ることができるのが一番大きなメリットと言えます。

 

また、病院に入院している場合では、「ここの病院を3か月で退院させられたら、次はどこの病院に入院すればいいのだろう…。」という不安感がずっとありますが、自宅介護である場合にはそういった心配がありません。

 

自宅介護は、患者にとっても大きなメリットがあります。

転院を繰り返すということは、せっかく慣れた環境から初めての環境に変えてしまうということなので、あまり好ましいことではありません。

 

遷延性意識障害の場合には、「何をしても患者はわかっていないのでしょ?」と勘違いされている方も多くいますが、遷延性意識障害から回復された人の手記などを見ると、「目も見えて耳も聞こえているのだけれど、声も出せずに体も動かせなかったので、意思を伝えることが出来なかった。」と言うことがあります。

そのため、新しい環境に説明もなく変えられてしまうと、患者に対して良い影響がないこともあり得ます。

 

しかし、自宅介護であれば患者自身が住み慣れた環境に身を置くため、患者自身も安心していられるということになります。

 

ですが、家族の体調不良などで、患者の介護が十分にできなくなりそうな場合には、すぐには入院が出来ないデメリットがあります。

患者本人の体調が悪くなったなどであれば、医療機関に緊急入院することもできる場合もありますが、家族の持病が悪化したなどして主治医から入院を勧められたという場合であれば、患者の入院先を確保してからでないと、家族が入院できないということになります。

遷延性意識障害と脳死

2015-03-26

遷延性意識障害=植物状態

遷延性意識障害とは、昔でいうところの「植物状態」です。

この植物状態は、遷延意識障害を表す英語の「vegetable state」を直訳したもので、長い間日本で使われていたため、こちらの方が聞きなじみがある方が多いかもしれません。

 

この遷延性意識障害に似た症状に、脳死と言う状態があります。

脳死は臓器移植のニュースで度々使われている言葉であるため、「言葉だけは知っている」と言った人も多いのではないのでしょうか?

 

どちらも一見自分では動けず、意思表示もできないため同じように思えますが、医学的に見ると違います。

 

■遷延性意識障害と脳死の違い

同じように見える遷延性意識障害と脳死ですが、基準が明確にあります。

 

脳死と言うのは文字通り「脳機能の死」ですので、脳波は平たんで、自分で呼吸することが出来ず、こん睡状態が続いている状態を指します。

そのため、脳死の場合人工呼吸器を外すとすぐに亡くなってしまいます。

 

しかし、遷延性意識障害は脳波はありますし、自分で呼吸することもできます。

場合によってはきちんと朝に起きて夜に眠るというケースもあり、「ちゃんと意識を持って生きているけれども、身体が動かず言葉が発せないため、意思表示が出来ない」という状態なのです。

ですので、点滴や胃ろうなどで栄養の摂取をし、健康状態に気を配れば生き続けることが出来ます。

 

遷延性意識障害となられた方の中には、少しずつ回復されて意識の疎通が出来たり、意味のある言葉を発することが出来るようになったりと改善した例もあります。

身内が遷延性意識障害となるとどうしても悲観しがちとなりますが、「どんなに辛くても生きているんだから。」と思うことが大切かもしれません。

 

■遷延性意識障害からの脳死

遷延性意識障害から脳死になる事があるかと言うと、限りなくNOに近いです。

 

先述したとおり、遷延性意識障害と脳死は明確に違いますので、入院などをしていて医療保護を受けている状態や、自宅であっても医療従事者から適切な指導を受けて日常的なケアを行っている場合には、脳死となる事はありません。

 

脳梗塞など遷延性意識障害とは別の病気が起因して、脳死となる事があるかもしれませんが、これは健常者でも起こりうることなので、遷延性意識障害の患者が特別なわけではありません。

 

そのため、「遷延性意識障害の患者は長生きできない。」と心無い言葉を言う、保険会社もありますが、事実ではありません。

このような発言は、「遷延性意識障害の患者の寿命を短く見積もって、保険金の支払いを減らそう。」との思惑があるためで、最高裁判所の「遷延性意識障害の患者であっても、平均余命の計算をするべき」の判決にも反するものなので、正しくないと言えます。

 

■脳死の判定

交通事故で脳に大きなダメージを負った場合、患者の多くは意識不明となります。

事故直後から脳波が平たんとなり脳死と判断される場合もありますが、症状が安定せず脳波が乱れていることがあります。

この場合には快方に向かうか、脳死となってしまうかは医師でも判断が難しいと言えます。

 

そのため、明らかに脳波がフラットとなり脳死と判断できるケースを除いては、体のほかの傷の治療を進めながら、脳波を注意深く観察していくこととなります。

ですので、事故直後に「意識がないと言うことですが、ずっとこのままなのですか?」と問うたとしても、確実な返事が出来る医師はほとんどいないはずです。

 

脳死の判定には厳正な基準が設けられていて、判断を下す医師も慎重を期するため、数時間~数日、脳死と判断するのに時間が必要となる事もあります。

遷延性意識障害の人は市町村で介護用品の給付を申請できる

2013-10-02

■日常生活用具給付等事業による介護用品の給付とは?

香川・高松の各市町村では、遷延性意識障害のような重度の障害がある人が日常生活で必要な用具を給付する制度を設けています。

これは、もともと厚生労働省が行っている「日常生活用具給付等事業」に沿った事業で、費用のうち50%を国が負担し、残りの50%のうち25%を各市町村が負担します。

残りの25%のうちどれだけを利用者が負担するかは、市町村の判断になります。

一般には、収入に応じて給付金の額が決められ、低収入の人ほど少ない負担で用具の給付を受けることができるようになっています。

平成18年から始まった制度なのでまだあまり知られていませんが、さまざまな介護用品を購入する負担が軽くなるので、積極的に利用したいものです。

 

■どのような用具を給付してもらえるか?

給付を受けることができる用具は、以下のようなジャンルに分かれており、さらに市町村ごとに給付が可能な用具の一覧を用意しています。

・特殊寝台などの介護・訓練支援用具

・便器などの自立生活支援用具

・電気式たん吸引器などの在宅療養等支援用具

・人工喉頭などの情報・意思疎通支援用具

・紙おむつなどの排泄管理支援用具

 

生活用具の給付を受けるためには、地方自治体ごとに、利用できる人の年齢制限や、収入に応じた給付割合などが定められているので、利用を希望する場合は市町村の窓口で相談することをお勧めします。

 

■介護用品の給付の申請には領収書・納品書が必須

介護用品の給付は、現物支給のところもありますが、現金で支払われることが多いです。

現物の支給の場合は、自宅に月一回紙おむつやおしりふきなどが配送されてくるというパターンが多いです。

現金支給の場合は、支払われる金額や方法は自治体ごとに違い、「毎月定額を支給」「1年間で支払った実費を支給」などいろいろです。

 

ですが、給付に当たり申請時には領収書や納品書が必要となる事が多いです。

ベッドなどを購入する際には領収書類が必要となりますが、毎月のリースにする場合でも領収書が必要となります。

銀行引き落としなどで領収書が発行されない場合には、毎月の納品書や請求書が代わりの証明となる場合もあるので、自治体への問い合わせが必要となります。

 

また、紙おむつなどの消耗品は、ドラッグストアやホームセンターで購入することが多いと思いますが、できればその他の買い物と別に会計をしてもらう方がよいです。

紙おむつの購入代を実費としている所では、請求者が自分で計算をしなければいけないため、計算間違いを防ぐためにも紙おむつ単品の領収書が望ましいです。

 

紙おむつの購入費用に関しては医師から「おむつ使用証明書」を発行されれば、医療費控除の対象となるため、自治体の介護費用の給付と併せて医療控除が受けられるかは、給付を受けている自治体か、勤めている会社に相談した方が無難でしょう。

 

意外と介護用品の現物支給をしていることを知らず、「住んでいる自治体では、介護関係の現金給付がないから、毎月の費用がかさむ」と言う方もいます。

自治体の福祉事務所や保健センター、デイサービスのケースワーカーに質問をすると、おもわぬ現物支給の制度や、知らなかったサービス制度があったり、「今年から○○の制度が出来ました」と言った情報を得ることもありますので、積極的に活用していきましょう。

 

 

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遷延性意識障害と自賠責保険の後遺障害等級の関係

2013-01-28

交通事故が原因でケガをすると、事故の加害者と被害者、いずれの立場の人に対しても、障害の程度に応じて「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が自賠責保険における賠償金を支払います。

遷延性意識障害と診断された場合、退院後も後遺症が残るので、「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)の組織である「自賠責損害調査事務所」が調査を行って後遺障害等級を認定します。

調査の結果、後遺障害の等級が認定された場合には、入通院慰謝料とは別に後遺障害慰謝料が発生します。

 

遷延性意識障害(植物状態)の患者に対しては、通常、損害保険料率算出機構が用いる「自動車損害賠償責任保険支払基準」「別表1」における「障害等級第1級」1号の後遺障害等級(労働能力喪失率100/100)と認定されます。

裁判基準では、障害等級第1級の後遺損害慰謝料は2800万円です。

慰謝料は、交通事故の過失割合に応じて減額されます。

慰謝料について、お困りの方は、香川・高松の弁護士にご相談ください。フリーダイヤルでも受け付けております。

 

 

加害者の自賠責保険は強制保険なので、公道を走行するすべての車が加入しているべき保険ですが、中には無保険の車が事故を起こすこともあります。

しかし、その場合は、「政府保障事業制度」を利用することで、自賠責保険で定められているのとほぼ同等の補償を受けられます。

 

 

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遷延性意識障害とは?

2012-09-24

 遷延性意識障害とは、重度の昏睡状態を指す病状のことで、俗にいう「植物状態」と言われるものです。

遷延性意識障害のおよそ半数が交通事故によるものとされています。

交通事故の場合、頭部外傷によるものがほとんどです。

遷延性意識障害は、交通事故の後遺障害の中でも、最も重篤な後遺障害だと言われています。

このホームページをご覧の皆様はご存知かもしれませんが、今一度、遷延性意識障害とはどのようなものかについて簡単に説明したいと思います。

 

遷延性意識障害の定義

遷延性意識障害の定義については、日本脳神経外科学会による定義(1976年)が一般的です。

日本脳神経外科学会による遷延性意識障害の定義は以下の通りです。

 

1. 自力移動ができない。

2. 自力摂食ができない。

3. し尿失禁がある。

4. 声を出しても意味のある発語ができない。

5. 簡単な命令には辛うじて応じることもできるが、意思疎通はほとんどできない。

6. 眼球は動いていても認識することはできない。

以上の6項目が、医療によっても改善されずに3カ月以上続いた場合

 

この定義は、遷延性意識障害の診断基準として医学的にも用いられることが多いようです。

 

遷延性意識障害の現状

遷延性意識障害について、国による全国調査が一度も行われておらず、患者数などの実態が定かではありません。

しかし、全国遷延性意識障害・家族の会によると、全国で5万6千人の疾患者がいると推測されています。

遷延性意識障害になられた方のご家族が実際に適正な賠償を得るためには、保険会社との交渉など多くのハードルがあり、証拠収集に関しても多大な労力を必要とします。

 

遷延性意識障害の原因

遷延性意識障害となる原因は、なんらかの理由により脳にダメージが受けることに起因しています。

 

交通事故などにより大きな衝撃を頭部に受けたため、遷延性意識障害になることもありますが、病気により遷延性意識障害となることも少なくありません。

脳溢血であったり、心臓麻痺など脳内の血流が止まることにより酸素が供給されず、脳細胞が死滅してしまうことが、病気による遷延性意識障害の原因の多くを占めています。

 

そのため、外傷性の遷延性意識障害の患者は若年齢の患者が多いのに比べて、病気を起因とする遷延性意識障害の患者は中高年齢者の患者の方が圧倒的に多くなっています。

 

遷延性意識障害の意思疎通方法

遷延性意識障害の場合、意思の疎通ができないとおもられる方が多いのですが、そうではありません。

遷延性意識障害では、こん睡状態が続いているのではなく、思考は正常である場合も見かけられます。

 

患者の中には脳波を測定すると、リラクゼーション音楽をかけている時にはアルファ波が出ていたり、乱暴で不愉快な言葉を聞いた時には興奮状態の脳波形状となったりと、周りは寝ていると思っていても、患者は周囲の状況を正しく認識していることが脳波からも分かった事例もあります。

 

そのため、遷延性意識障害の患者との意思疎通の方法には様々なものがあります。

まぶたの開閉によるものや、透明な五十音盤と視線を使ってのもの、指先のわずかな動きからパソコンを操作したり、中には簡単な単語であれば発することができる患者もいます。

 

患者により可能な意思疎通方法は大きく変わるため、日ごろから患者をよく観察し、患者が発するサインを見逃さないようにするのも、介護者にとっての義務とも言えます。

 

香川・高松の当事務所では、被害者とご家族のご負担をできる限り軽減し、適正な損害賠償を得られるように尽力いたします。

 

 

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治療する方法

2012-09-24

医学の進歩は日進月歩と言われてはいますが、脳に関してはまだまだ未知なところが大きいです。

現状、遷延性意識障害の治療は、積極的に治療するというよりも、現状維持を目的としていることが多いです。

それでは、遷延性意識障害の治療としてどのようなものがあるのかを挙げていきたいと思います。

 

肺合併症の予防

意識障害があると、痰や唾液を誤嚥(ごえん)しやすく、誤嚥性肺炎になりやすいといえます。

痰が発生した場合には、吸入・吸引・タッピングによって口腔内から痰を排除しなければなりません。

また経口摂取の訓練をすること、口腔内を清潔に保つこと、肺理学療法による肺の再膨張(腹式呼吸)なども大切だとされています。

 

褥創(床ずれ)の予防

自身で身体を動かすことができないので、2時間ごとの体位変換が必要となります。

なぜ体位変換が必要かと言うと、皮膚潰瘍ができるからです。

それは、身体を動かさなければ身体を支えるポイントが変わらないので、圧迫されていた部位の血流が悪くなることにより起こります。

また体位変換は、内臓機能を正常に保つことや循環障害、肺炎の予防などにも効果があるため重要とされています。

 

関節拘縮の予防

関節の拘縮(関節が固まり、動かなくなること)・変形は、時間の経過とともに増強するので、早期からの予防に努めることが重要です。遷延性意識障害などにより身体を動かせない状態になった時、積極的に動かしていない部分を他者が動かすこと(他動運動)を施行します。

 

以上のように、遷延性意識障害の治療は、日頃からの予防というものが大部分で、看護(ナーシング)の重要性が考えられます。この他にも、睡眠覚醒のリズムの確立、1日あるいは四季の変化を感じさせること、患者の反応や変化を見逃さないといった看護方針が掲げられていることが多いようです。

 

鍼やマッサージによる治療

積極的な治療の一例として、鍼治療やマッサージによる治療があります。

 

リハビリは関節の拘縮や変形を防いだり、筋肉の維持や萎縮を防いだりすることを目的としていますが、鍼治療やマッサージは一般的な西洋医学とはアプローチが違います。

鍼治療は東洋医学に基づいて考えられているため、体の中を走る経絡と俗にツボと呼ばれる経穴を重要視しています。

 

東洋医学では、一見関係のない部位に鍼やマッサージをすることがあります。

肩こりの症状を訴えているにもかかわらず、親指と人差し指の間をマッサージしたり、ひじに鍼を施すと言った例です。

これは、肩と手やひじの経穴が経絡を通して繋がっていて、ここに刺激を加えることで肩こりを改善しています。

 

西洋医学的に見ても神経に鍼による刺激を与えることで、遷延性意識障害の患者であっても効果があることがあるとの研究報告もあります。

 

電気刺激による治療

もう一段階上の治療として、電気刺激による治療があります。

損傷した脊髄や脳に電気を流すことにより刺激を与え、回復を促すと言うものです。

 

電気刺激による治療自体は、難治性で慢性的な痛みを抱える患者さんの痛痒の軽減として、古くからあるものです。

そのため、遷延性意識障害の患者に対してどれだけの効果があるかは未知数な部分がありますが、日本でも1000以上の治療例があり、遷延性意識障害になって直ぐや患者の年齢が若いほど、効果が出やすいとの報告があります。

 

しかし、電気刺激による治療は全身麻酔により専用の医療器具を体に埋め込まねばならず、麻酔の危険性と器具を埋め込むことによる感染症の危険性があります。

また、遷延性意識障害の回復を目的とした電気刺激による治療は、現在の保険制度では保険適用外であるため、手術や器具の費用に200万円以上がかかり、また入院費用やランニングコストなども必要となるため、ハードルが高いものになっています。

 

香川・高松で、遷延性意識障害でお悩みの方は、是非、当弁護士までご相談ください。

 

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遷延性意識障害のリハビリについて

2012-09-24

 現時点では、香川・高松でも遷延性意識障害に対するリハビリ技術は確立されていません。

それは、遷延性意識障害の患者によって状態や状況が様々であるからです。

しかし、病院の看護師によるリハビリは、発症後から開始されています。

例えば、2時間おきの体位交換や歯磨きなどがあります。

このページでは、在宅あるいは病院での面会時に行われている具体的なリハビリ方法を紹介します。

 

家族による呼び掛け

呼び掛けというのはリハビリの基本とされています。もちろん患者様の反応を誘発するために行います。

またこの呼び掛ける文句として、単に名前を呼び掛けるだけよりも、具体的な呼び掛け(例:私が誰だかわかる?など)の方が、効果がみられるそうです。

さらに、患者様がYes/Noで応えられる質問をすると反応がみられることが多いようです。

なるべく大きな声でゆっくりと話しかけてあげてください。

 

光・音楽などの刺激

聴覚や視覚、嗅覚から刺激を与えるというものです。

例えば、右目、左目それぞれの前でペンライトをゆっくり動かしたり、2-3秒毎に点滅させたりするとよいでしょう。

また、音楽は、患者の好きな曲や効果音のようなものが適しているようです。

さらに、音楽も掛けっぱなしにするではなく、数分間聞かせ、停止したりしてメリハリをつけると、より刺激が与えられるとされています。

 

関節可動域訓練

関節拘縮の予防、関節可動域の維持や増大を目的として行われる他動療法のことです。

関節を動かさずにいると、関節の可動域が低下し、関節拘縮を引き起こしてしまいます。

具体的には、手首・指・ひじ・ひざ・足首・指・肩などを軽く曲げたり伸ばしたりします。

この時、無理に伸ばすと関節を痛めてしまい、かえって可動域の悪化を招く可能性があるので注意してください。

また、同時に足の指や土踏まずを押したり、筋肉を少し圧迫したりするのも効果的であるようです。

 

生命の危機にある間や、脳に炎症があり高熱のある間は、余り大きな音や強い刺激は避け、そっと包み込むような対応がよいでしょう。

一方、開眼などの反応がみられたら、ある程度の刺激(大きな音など)が必要とされています。

意識の無い人間に、何をしても無駄であると考えずに、とにかく話し掛け、音楽を聴かせ、体に触れ、外部から刺激を与えつづけましょう。

 

好きな匂いや思い出の香りを使う

嗅覚は五感の中でも、脳の原始的な部分で作用していて、記憶と直結していると言われます。

例えば、桜の花の香りを嗅いだ時、「春だな」と感じるだけでなく、「そういえば小学校の入学式の時は…」とつられて関連した記憶がよみがえるのは、香りが引き金となって記憶を呼び起こしているからです。

 

この際には、脳は活性化していますので、目に見えて動きがなくても脳にはとても良い刺激になっています。

そのため、愛用していた香水を軽く嗅がせてみたり、よく飲んでいたコーヒーを入れてみたりすると良いでしょう。

 

温冷の刺激を使う

遷延性意識障害の場合、麻痺をしている部分は温度を感じなくなると言った症状が出てくることがあります。

そのため、日常生活やリハビリなどでも、火傷や低温やけどをしないように気を配る必要があります。

 

しかし、遷延性意識障害の原因は頚椎や腰椎の神経の断裂や損傷であるため、首から下の感覚はなくとも首から上に関しては感覚が残っていることもあります。

そのため、「熱い・冷たい」と言った刺激を、首から上の部位に与えるリハビリを行うと良いです。

 

具体的には、温かいおしぼりや冷たいおしぼりで顔を拭いてあげたり、唇に人肌ぐらいの飲み物を入れた金属製のスプーンをあてたり、反対に冷たい氷を一瞬唇に当てたりと言った方法があります。

 

日常生活で見ていたテレビを見たり新聞記事を読む

遷延性意識障害になられた方は、事故によりいきなりこのような状況に変わってしまったことが多く、以前からすると180度違う生活になってしまっています。

少しでも、以前の生活を取り入れるために、日常生活で見ていたテレビを見たり、新聞記事を読んだりするようにしましょう。

 

もし、芸能人のファンであるのでしたら、その方が出ているテレビ番組を付けると良いかもしれません。

 

また、テレビ番組でしたら毎週同じ時間に始まりますし、新聞でしたら毎日同じような時間に読むことによって、一日の中で昼と夜とのメリハリがつきますので、患者に時間の概念を与えやすくなります。

 

 

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脳死との違いとは?

2012-09-24

 一般市民の間では、遷延性意識障害(植物状態)と脳死を混同されていることが、しばしば見受けられます。

しかし、これらは大きく異なり、明確に区別する必要があります。

このページでは、遷延性意識障害と脳死との違いについて説明します。

 

遷延性意識障害は意識がない状態、脳死は人の死

遷延性意識障害は、俗に言う植物状態ですが、大脳の機能が廃絶していても脳幹部は健常であり、呼吸や循環等の機能は保持されています。

なので、たとえ昏睡状態であったとしても、適切な治療や介護、栄養さえ補給すれば生命を維持することができます。

 

一方、脳死は脳幹機能が廃絶し回復不能となった状態で、呼吸や循環等の機能が損傷しています。

ですので、自力で呼吸したり、循環を保ったりすることができません。

放置すれば、早晩心臓も呼吸も停止してしまいます。

 

また、人工呼吸器によって呼吸を補助し、見かけ上、生命活動を維持しているような状態を作り出すことも可能です。

昇圧剤によって心臓を無理矢理動かして、血圧を保つことで生命を保つことが出来ます。しかし、それも長くは続きません。

そして、脳死は「人の死」であると認められています。

 

脳死による死と遷延性意識障害による死の違い

脳死と医師が判定すると、多くの場合は生命維持装置を外すかの決断を家族に促します。

 

脳死は生命維持装置をしていても長くはもたないため、人によっては「主人は普段から、生命維持装置を付けてまで生きたくないと言っていたので、お願いします…。」と言うこともあれば、「一秒でも長く生かしてください。」と懇願する家族もいます。

厳しい言い方ですが脳死は死であるので、人や医学の力で長期間命をつなぎとめておくことはできません。

 

しかし、遷延性意識障害は脳死とは根本的に違います。

極論を言うと体が動かないだけで脳は生きていますので、自発呼吸もできますし、生命維持ができる栄養素が補給できれば生き続けることができます。

もし何らかの方法で意思の疎通が図れるのであれば、健常者と何ら変わりなく会話を楽しむことができるかも知れません。

 

ですので、遷延性意識障害が遠因となって死亡することはあっても、症状が安定した後に遷延性意識障害が直接的に死亡の原因とはなることは少ないです。

遷延性意識障害を起因とする死亡原因には、食事や痰などの誤嚥による窒息、また誤嚥による肺炎やインフルエンザの発症、胃ろうなどによる感染症。

動かないことによる慢性的な内臓疾患、便秘による腸閉塞などがあり、中には老衰で亡くなる遷延性意識障害の患者の方もいます。

つまり、ほとんどの場合は注意深く異変を見逃さないように介護を行ったり、毎日リハビリを行うことにより、防げることが大半を占めます。

 

そのため、遷延性意識障害の患者の家族の方が、「延命治療をしないでください。」と申し出ても、ほとんどの医師は終末期医療を行います。

日本では尊厳死が認められておらず、場合によっては殺人罪が適用されてしまうというリスクがあることが一因となっています。

 

香川・高松で遷延性意識障害でお悩みの方は、当弁護士までご相談ください。

 

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介護の現状と仕方

2012-09-24

現行の保険診療点数制度では、香川・高松でも遷延性意識障害患者は転院を促され、病院を転々とせざるをえないことがほとんどです。

また、リハビリ主体の長期療養型病院はほとんどないのが現状です。

そのためご家族はやむを得ず、自宅での介護を決意することが多いと伺います。

ご家族の方が暗中模索ながらの介護をしているという現状があります。

このページでは、在宅介護でご家族の方は何をすればよいのか分かりやすくご説明致します。

 

家屋の改造

現在、お住まいの家屋は、手を加えなければ、車いすに対応することが難しい状態であることがほとんどでしょう。

そのため、在宅介護のために家屋の改造が必要となります。

例えば、床を考える際にも一般のフローリングではなく、車いすの移動にも耐えられる耐久性の強い床を必要とします。

また、段差にはスロープを設置し、2階に上がる必要があるなら昇降機など住宅の間取りに合わせた改造を行なわなければなりません。

 

このような改造を行なう場合、業者に依頼する必要があります。

しかし、細かい指定をしなければ、重度意識障害患者に合わせた家屋改造に対応できない業者がほとんどだそうです。

そのため、理学療法士や作業療法士など要介護者の身体機能に精通した専門家を交えて、住宅改造計画を立案することが大切かと思われます。

近年では、介護設備を専門に扱う業者もあり、一度お見積りされてもよいかと思います。

 

要介護者にとって安全なだけでなく、一緒に暮らすご家族にとって介護しやすく住みよい家造りを考えましょう。

 

痰の吸引と口腔ケア

在宅介護で一番重要なのは痰の吸引だと言われています。

入院から在宅介護にかわる場合、医師や看護師から吸引のケアについての指導を受けることができると思います。

痰の吸引は医療行為になるので、一部の経験者を除いて介護従事者では行うことができませんので、ご家族の方がしなければなりません。

痰の吸引の他には、口腔ケアもしっかり行った方がよいです。

口腔ケアをすることによって、口内細菌が減り肺炎のリスクが減少します。

また、口腔を刺激することで、飲み込んだものを気管に入らないようにする喉頭蓋(こうとうがい)の動きが良くなるようです。

 

排泄のケア

在宅介護において、排泄のケアは避けては通れません。

遷延性意識障害の場合は自分でいきむことができないので、便秘になる方が多いようです。

ですので、基本的には下剤と摘便で処理することになります。

もちろん毎日排便することが望まれますが、排便に時間が掛かること、疲労や低血圧などを考えると3日に1回、少なくとも週に2回ほどは排便するようにしましょう。

排便の際には、肛門周辺をきれいに保ち、肛門周囲炎を予防しましょう。

また、排尿に関しては、おむつをすることになるでしょうが、尿路感染症(膀胱炎、尿道炎など)を予防するために、小まめなおむつ交換、陰部の清潔を保つなどを心掛けましょう。

 

褥瘡のケア

痰の吸引と並んで大変と言われるのが、褥瘡のケアです。

遷延性障害の場合寝たままの姿勢でいることが多いため、圧迫された部分で血行不良が起こり細胞の壊死が起こります。

これが褥瘡と呼ばれるものなのですが、これにはこまめな体位の変換が有効です。

ですが、40㎏程度の体重の患者でも体位替えはかなり大変で、これが体格の良い男性や肥満体の患者であると非力な女性では難しい場合もあります。

 

ベッドによっては上体を起こすだけでなく、体を左右に向ける機能が付いたものもありますので、ベッドの導入を考えている際には介護する人の体力のことも考えて選ぶようにしましょう。

 

入浴のケア

できるならばお風呂に入れてあげて、体をきれいにしてあげたいと望まれる患者家族の方もいらっしゃいますが、在宅介護で一番難しいのが自宅での入浴になります。

 

遷延性意識障害の患者が安全に入浴できる設備を整えようとすると、膨大な改装費用が掛かるだけでなく、お風呂だけでも3畳以上スペースが必要となり、また特殊な浴槽や設備が必要となるため、一般家庭では難しいと言えます。

 

訪問入浴サービスやデイサービスなどを上手に利用するのが、現実的と言えます。

 

室温・空調のケア

遷延性意識障害の患者さんは、自律神経に障害があることが多く、体温調整が自分では難しいため、介護者が気が付かない間に熱中症や低体温症となっている場合があります。

そのため、患者さんがいる部屋に関しては、年中一定の気温を保つことが理想的です。

エアコンなどで温度調整をするのは簡単でよいのですが、空気が乾燥しやすいため患者に痰ができやすく、また痰の粘度が高くなりやすいので、同時に加湿器を設置するとよいです。

 

また、花粉症などのアレルギーを持っておられた場合には、遷延性意識障害なので咳などの症状が出にくいかもしれませんが、鼻水や目の腫れなどのアレルギー症状が出ることもありますので、空気洗浄機や24時間換気システムなどが整った部屋を用意する必要があります。

 

このように在宅看護の方法には、枚挙に暇がありません。

分からないことがあれば、医師や看護師、介護従事者からアドバイスをもらうのがよいでしょう。

 

 

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福祉施設の抱える課題

2012-09-24

香川・高松でも、現行の医療保険では病院を転々とせざるを得なくなり、まだまだ医療域にあると考えられる場合でもご家族はしかたなく在宅を決意します。

往診や訪問リハは制度としてはあるものの、実質的には往診の医師は地元の内科医であり、訪問リハに来て下さる療法士は皆無に近いのが現状です。

福祉施設においては、爪切りや痰の吸引などの医療行為ができないことを理由に、入所に難色を示されることがあるようです。

このため、在宅での介護を余儀なくされている方がほとんどです。

常に介護を余儀なくされるご家族の肉体的・精神的負担は甚大なものです。

それでは、福祉における問題についても説明します。

 

・介護福祉士には認められていない医療行為がある

介護福祉士に付き添い介護を依頼したとしても、介護福祉士には法律上認められていない医療行為があります。

それについては下記に示しましたが、こういった医療行為はご家族の方が行わなければいけません。

そのため、付き添い介護を委託したとしても、ご家族の方が付き添っていなければならず、常に緊張を解くことができない状態にあります。

また、医療行為のできる訪問看護を利用するにしても、時間当たりの単価はヘルパーより高くなります。

 

・介護福祉士にはできない医療行為

床ずれの処置 爪切り 痰の吸引 酸素の吸入 経管栄養 点滴の抜針

インスリンの注射投与 摘便 人工肛門の処置始末 血圧測定 内服管理

軟膏・シップなどを貼ったり塗ったりする行為 口腔内の掻き出し

食事療法の指導 導尿 留置カテーテル管理 膀胱洗浄 排痰のケア

気管カニューレの交換 気管切開患者の管理指導 点眼 座薬 浣腸

 

福祉施設で遷延性意識障害の患者様に対して医療的なケアをするためには、看護師が常駐していなければなりません。

しかし、看護師が常駐していない介護福祉施設からは入所を断られたり、そもそも近くに適切な施設がなかったりすることから、自宅での介護を余儀なくされている患者の方が大勢います。

また、自宅での介護へ移行する際には、最新の介護機器を揃えることや、リフォームやリハビリ知識の習得など、かなりの準備と労力が必要となります。

 

・在宅介護において

訪問看護師や介護福祉士に24時間滞在型のケアを依頼することは、通常は金銭的な問題から事実上不可能でしょう。

少なくとも夜間から早朝にかけては、ご家族だけで介護を行う必要があります。その介護内容は、「2時間おきの体位交換」「導尿」などの緊張を強いられるものであり、ご家族の方は十分な睡眠をとることができず、体を壊される方が多くなるのが実情です。

日常時に一番大変なのが痰の吸引です。一晩に何度も起き出して吸引をしなければならないことも少なくありません。

定期的に吸引しないと誤嚥性肺炎や窒息の危険があり、24時間、常に緊張して気が抜けません。

 

愛する家族を自宅で介護したいとしても、ご家族には精神的・体力的にかなりの負担となります。

このように医療・福祉のいずれも十分ではない状況下で、ご家族は回復の道を信じながら日常生活を送っています。

 

・福祉施設・在宅介護どちらがよいのか?

遷延性意識障害の患者および家族の中には、在宅介護をメインとして短期的に福祉施設を利用されている方もいます。

 

介護をしている家族の入院や体調不良などで、「1カ月だけ」「3カ月だけ」と言う形で福祉施設を利用することは認められています。

また場合によってはケースワーカーのほうから、在宅介護でストレスが溜まり心身ともに疲れ果てているご家族をみて、短期の入所を進めるケースもあります。

 

介護をしている家族の中には、「自分が息子の世話をしなければ!」「他人に任せるなんて迷惑だし、とんでもない。」と、責任感から短期入所を拒まれることもありますが、介護する側が健康でいなければ、共倒れとなってしまいかねません。

それに、疲れていては十分に介護も出来なくなってしまうこともあり得ますので、短期入所を利用することを悪いことととらえるのではなく、「リフレッシュして、またきちんとお世話をしてあげよう」と気持ちを切り替えるきっかけととらえる方がよいかもしれません。

 

福祉施設・自宅介護ともに一長一短があるため、どれが正解でどれが間違っていると一口に言えるものではないのですが、普段からケースワーカーや遷延性意識障害の家族会などで、より自分に合った福祉施設の情報を取り入れる必要が高いといえます。

 

ですが、家族が望んでいるからと言って、福祉施設に入所できる空きが常にあるとは限りません。

むしろ、短期入所であっても何カ月待ちと言うことも、地域によってはあり得ますので、「ちょっと、自分の体調が悪いな。」「ケースワーカーの人から、短期入所の申し込みをとりあえずしておくように勧められたけど、どうしようかな?」と言う場合には、早めに申し込みだけはしておいた方がよいといえます。

 

 

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医療機関の問題点について

2012-09-24

 遷延性意識障害患者の方は、いくつかの医療機関を転々として、介護できるご家族がいる場合には、最新の介護機器を揃えて、自宅で介護するというケースが多いようです。

香川・高松でも同様に考えられます。

病院などの医療機関では、診療点数などの理由から3か月をめどに退院や転院を促すことがあります。

また、寝たきりの患者様を長期間置いてくれる病院は少なく、自宅から近い病院を探すのは非常に困難です。

今回は遷延性意識障害における医療機関の抱える問題について考えてみます。

 

診療点数によって3か月もすれば転院を迫られる

「急性期は過ぎたので、長期療養型の病院への転院を考えてください」という趣旨のことを医療機関から言われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

入院前に次の転院先を聞かれることもあるようです。

この転院を勧められる原因として、健康保険の診療点数が入院して3ヶ月以降は下がってしまうことが挙げられます。

病院も経営していかなければならないので、やむを得ず退院や転院を迫ることが多いのが現状です。

また、転院先に関しても、ご家族が介護をしながら自力で探されなければならないことが多く、非常に苦労します。

 

症状固定後の患者を長期間置いてくれない

遷延性意識障害の症状固定後の治療については、治癒を目的とした積極的治療ではなく、生命維持を目的とした治療が中心となります。

そして、前述した現在の保険診療点数制度では、リハビリ主体の長期療養型病院はほとんどありません。

そのため、自宅での介護を余儀なくされる患者様が多数います。

遷延性意識障害患者とご家族の中には、50か所以上の医療機関をあたっている方もおられます。

それでも、やはり自宅から近い病院を見つけるのは非常に難しく、全国の病院を転々としているのが現状です。

 

このような理由から、在宅看護に切り替える患者やご家族の方が多いのです。

自宅での介護へ移行する際には、リフォームやリハビリ知識の習得など、かなりの準備と労力が必要となります。

 

遷延性意識障害患者の診療機関・方法が限られる

遷延性意識障害の患者を専門に診察している医療機関は少なく、大都市でもなかなか見つからないのに、地方都市ではないということがあります。

 

また、遷延性意識障害の患者は、自立歩行することが出来ませんので、車いすないしは運搬用ベッドで病院に通院することになりますが、自家用に福祉車両を持っていることは少ないので、医療専門のタクシー会社などに依頼しなければいけないため、費用が通常よりもかかります。

 

そのため、自宅で介護をしている場合には、往診と言う形で医師に来てもらうケースが多いのですが、小さな診療所などでは往診をしていないところもあり、困ることがあります。

福祉のケースワーカーに相談すれば、往診をしてくれる医師を紹介してもらえますが、患者の様子を家族に問診したり、聴診器や血圧計などによる簡単な検査をしたりと、医療器具のそろっている医療機関とは違い、どうしても簡易なものになってしまいます。

 

ですが、普段から来てもらっているという気持ちが強くなり、「ちょっとしんどそうだけど、わざわざ往診に来てもらうのは気が引けるし、ましてや救急車を呼ぶのは大げさすぎる。」と介護者が遠慮をしてしまい、誤嚥による肺炎をこじらせたというケースもあります。

しかし、こういう時のためにかかりつけ医がいるのですから、電話で診療や往診の依頼して、指示があれば迷わず救急搬送してもらうようにしましょう。

 

医療機関もこういった現状を憂い、いろいろと働きかけはしていますが厚生省では医療費削減のため消極的で、現在の医療制度も毎年のように細かく改変されていますので、常に情報を仕入れるようにしなければなりません。

 

 

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遷延性意識障害はどこまで回復するのか?

2012-09-24

 遷延性意識障害になられた場合、一般に患者の回復の見込みはゼロに近いと言われていました。

しかし、正常な意識があり脳スキャナーによって思考の伝達が可能な植物状態の患者もいることが、ケンブリッジ大学のエードリアン・オーウェン博士により報告されています。

適正な治療や看護によって回復の可能性が見込まれるというのが最近の見解です。

 

遷延性意識障害はどこまで回復するのか

レベルは様々ですが、遷延性意識障害が改善される事例も増えてきました。

例えば、食事や車いすでの散歩、排泄を時間通りにできたりするようになったことが報告されています。

また、瞬きをするなど何らかのサインでコミュニケーションをとること、脳スキャナーによって「Yes or No」程度の質問であれば、思考の伝達が可能となった事例もあります。

このように完全に回復するとまではいきませんが、簡単な意志の疎通に至ることは少なくないようです。

 

ようやく意識障害の回復に向けて取り組まれるようになった

今までは、方法論が確立されていなかったため、遷延性意識障害患者を積極的に治療していくという研究や取り組みが少なかったとされています。

また、医師によって回復が困難だと判断されてしまうと、リハビリすら行われないことすらあったようです。

現在は、香川・高松でも独自に作成した看護プログラムなどによって成果を上げている病院があります。

この看護プログラムは4週間集中的に行うものです。

 

どうすれば意識が回復するか。このあたりのメカニズムについては、現代の医療をもってしても分からないそうです。

しかし、遷延性意識障害患者が回復するには、ご家族や介護者らの根気強い働きかけや患者様のわずかの変化も見逃さない観察力がカギを握るとされています。

ですから、諦めずに患者様の治療や看護を行ないましょう!

 

体の動きの回復の兆候?

では、遷延性意識障害の回復の兆候にはどういったものがあるのでしょうか?

 

「指先がわずかに動いた」「足を少しだけど揺すった」など、麻痺で全く体が動かない状態であったのにわずかでも身体が動くと、少しでも回復したのではないかと、過度に期待してしまうことがあります。

もちろん、身体が動くのは回復の兆候であることもあるのですが、痙攣によるものであることもあります。

 

遷延性意識障害で全身麻痺であると体は全く動かないと思われがちですが、神経の誤作動ともいえるものにより、痙攣が起こる場合があります。

そのため、下半身麻痺の患者で下半身に痙攣が起こると自分では抑えられないため、車いすから転落するような事故が起こったりします。

 

痙攣と自発的な動きとを見極めるには、YES・NOがはっきりとした質問をして、それに対応した動きがきちんとできるかを確認する必要があります。

 

回復による意思の疎通方法

回復の兆候が見られたのならば、患者との意思の疎通を図りたいと思うのは、自然な流れと言えます。

 

わずかな動きの違いから、YES・NOを伝える方法は良く取られており、重度の遷延性意識障害でもまばたきで意思を伝えている患者もいます。

 

また視線の動きから会話する、透明な板に五十音がかかれた透明文字盤と言うものが使われることがあります。

YES・NOだけでなく簡単な会話も可能であるため、意思の疎通の幅が大きく広がります。

 

それを進化させたものに、パソコンを使ったものもあります。

眼球の動きをカメラが読み取り、五十音表から注視した文字を入力していくものです。

現在、研究がかなり進められていて、実用化も目前と言われています。

身近なものでは、わずかな指の動きにも正しく反応して文字の入力が出来るマウスやタッチパッドが販売されています。

 

 

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脊髄後索電気刺激療法とは

2012-09-24

遷延性意識障害の治療のほとんどが、現状維持を図ることを目的としています。

しかし、一部の医療機関では、遷延性意識障害を持つ患者に対して様々な試みを行い、成果を上げている例もあります。

今回は積極的な治療法の一つである「脊髄後索電気刺激療法」について簡単に説明します。

 

電気刺激が治療に使われるようになった経緯

電気刺激を用いた有名な治療には、心臓のペースメーカーやパーキンソン病や不随意運動に対する脳深部刺激(DBS)などが挙げられます。

脊髄後索電気刺激療法は、脳卒中後の痙性麻痺に対して痙縮(筋肉が緊張しすぎて手足が動きにくくなったり、勝手に動いてしまったりする状態)など、慢性的な痛みを緩和させる目的で始まったそうです。

しかし、患者様の表情が豊かになったり、覚醒状態が改善したりすることが度々見受けられ、遷延性意識障害などの慢性期重症意識障害に応用されました。

現在では、いくつかの医療機関で手術を受けることができます。

 

脊髄後索電気刺激療法の仕組み

簡単に説明すると、首の骨の中に電極を埋め込んで、体内に埋め込まれた電源から弱い電流を流して脳を刺激するという治療法です。

この療法によって、泣いたり笑ったりすることができるようになったり、過緊張や異常発汗がやわらいだり、女性の場合ですと、生理が来るようになった、という目に見える変化があったことが報告されています。

また、スイッチを入れると、電気刺激で目が覚めるので、1日の生活リズムを操作することができます。

5年10年と電気刺激療法を続けていれば、意識レベルにも変化があるのではないかと期待されます。

 

手術の費用について

この治療法は保険が効かないため、自由診療となり多額の費用が掛かってしまいます。

医療機関によって治療費等は異なってくるので、一概には言えませんが、2か月の入院で500万円ほど掛かるようです。

これには、体内に埋め込む機器の費用(約150万円)や術後の薬、リハビリの費用が含まれています。

また、手術できる医療機関が限られていることから、患者の移送費、付き添いの家族の交通費や滞在費など、更に多くの費用が掛かるでしょう。

ですので、まだ身近な治療法とは言えないところがあります。

 

脊髄後索電気刺激療法を行っている医療機関

脊髄後索電気刺激療法は高度医療に分類されているため、都市部の大病院や大学付属病院で行われていますが、その数は日本全体でも50軒に満たないのではないかと思われます。

そのため、地方の総合病院クラスでは脊髄後索電気刺激療法を行っていないだけでなく、医師によっては脊髄後索電気刺激療法という言葉自体を知らないという場合もあります。

 

また、脊髄後索電気刺激療法を行っている病院であっても、患者の体力や病状などを診断してから、脊髄後索電気刺激療法が最適であるのか判断されますので、患者家族が望んでも受けられない可能性もあります。

もし、脊髄後索電気刺激療法を行ってくれる医療機関が遠方である場合には、入院費用だけでなく患者の輸送や付添人の滞在費用など多くの問題をはらんでいるため、簡単に決めることができない現実があります。

 

脊髄後索電気刺激療法のデメリット

脊髄後索電気刺激療法のデメリットとして挙げられるのが、上記にもあるように高額な費用です。

手術費用が自費であるためか、脊髄後索電気刺激療法は日本全体で年間140件程度の実施しかなく、マイナーな治療法であるとも言えます。

それゆえ、手術後に自宅に戻ったとしても、近くに病院では脊髄後索電気刺激療法の知識がないため適切なケアが受けられず、遠方であっても定期的に手術を行った病院に問わなければいけない場合もあります。

 

また、脊髄後索電気刺激療法を行う上で手術は避けて通れません。

麻酔過多や手術の失敗などの医療事故が発生しないとも限りませんし、術後の療養中の感染症の危険性などの問題もあります。

 

脊髄後索電気刺激療法を検討しているのならば、こういったデメリットがあることも知っておく必要があります。

 

遷延性意識障害でお悩みの方は、香川・高松の当弁護士までご相談ください。

フリーダイヤリでご相談受け付けております。

 

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遷延性意識障害の現状

2012-07-13

香川・高松でも遷延性意識障害患者の方は、いくつかの医療機関を転々としたのち、在宅介護に落ち着くケースが多いのが現状です。

というのも、入院から3ヶ月を過ぎると、病院側から退院や転院を促されるからです。

また、福祉施設に入所を希望したとしても、爪切りなどの医療行為ができないために断られることも少なくありません。

こうして在宅介護に落ち着くのですが、在宅介護に移っても十分なサービスが受けられず、ご家族の方の負担が増えるのは必須でしょう。

 

このように、遷延性意識障害を取り巻く環境は医療・福祉において十分に整えられておらず、いくつかの問題点があるのが現状です。

現在、遷延性意識障害の患者様は、医療と福祉との間で置き去りにされている状況であるといえます。

そこで、医療・福祉の観点からそれぞれの問題点を説明します。

 

―医療機関の問題

 遷延性意識障害と診断されると、寝たきりとなって回復の見込みがない場合が多いのが現状です。

寝たきりの患者様を長期間置いてくれる病院は少ないため、長期入院を拒まれるか、退院や転院を促されてしまいます。

したがって、遷延性意識障害患者の方は、いくつかの医療機関を転々とするケースや、介護できるご家族がいる場合には、自宅で介護するというケースが多いのです。

 

・診療点数によって3か月もすれば転院を迫られる

「急性期は過ぎたので、長期療養型の病院への転院を考えてください」という趣旨のことを医療機関から言われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。入院前に次の転院先を聞かれることもあるようです。

このように転院を勧められるのは、入院期間が90日を超えると健康保険の診療点数が下がってしまうことが原因です。つまり、現行の診療報酬の仕組みにおいては、入院から3ヶ月以降は病院の収入が減額になるということです。

したがって、入院が長引くほど、病院の経営が圧迫されます。病院も経営していかなければならないので、やむを得ず退院や転院を迫るのが現状です。

また、転院先に関しても、ご家族が介護しながら自力で探されなければならないことが多く、非常に苦労します。

 

・症状固定後の患者を長期間置いてくれない

遷延性意識障害の症状固定後の治療は、治癒が目的の治療ではなく、生命維持を目的とした治療が中心となります。リハビリ主体の長期療養型病院はほとんどありません。

そして、転院を勧められたために、次に転院できそうな病院に打診してみても「専門医がいない。」「遷延性意識障害の患者様は、荷が重過ぎる。」と断られることが多く、転院できてもすぐに、次の転院先を探す事を繰り返すことになります。

遷延性意識障害の患者様とご家族の中には、50か所以上の医療機関をあたっている方もおられます。

それでも、やはり自宅から近い病院を見つけるのは非常に難しく、全国の病院を転々としている状況です。

病院を点々とする生活は、何度繰り返しても慣れるものではなく、ご家族の負担は計り知れません。

 

 このように、患者様とご家族は治療・療養を安心して続けられず、落ち着く間のない状況にあります。

また、毎月の医療費の負担も軽くはなく、介護保険を利用して介護ヘルパーに頼りながら、自宅療養の道を選んでいきます。

 

-福祉の問題

遷延性意識障害の患者は、幼児から高齢者まで幅広くいるのが特徴です。

高齢者の場合は別の病気から発症すると言うこともありますが、多くの場合は交通事故や水泳時の飛込みの失敗、柔道やスキーなどでの事故など、いわゆる「不慮の事故」に起因するため、若年層などの比較的年齢の若い患者も多くいます。

 

・谷間の年齢層の福祉が充実していない

遷延性意識障害と認定された場合、医療や福祉制度を利用することとなるのですが、18歳未満であれば児童、65歳以上であれば高齢者と認定されるため、通常よりも手厚い制度を受けられることとなります。

 

しかし、1864歳の遷延性意識障害の患者であると、普通の障碍者として扱われるため、医療や福祉の恩恵が十分に受けられないと言うことになります。

例えば、息子が20歳でバイク事故にあい遷延性意識障害となった場合には、45年後まで手厚い保護を受けられるのを待つしかないと言った状況に陥ります。

そのため、介護者である両親も長期にわたる介護を覚悟せねばならず、常に将来の不安と闘っていることが多いです。

 

・受け入れ先の問題

遷延性意識障害の長期入所可能な施設は数が少なく、また何年もの入所待ちを覚悟しなければいけないこともあります。

遷延性意識障害の患者は、痰の吸引・食事介助・排せつ介助・床ずれの防止の体位変換など、患者にすべきケアが多くなるため、受け入れに消極的な施設が多数を占めます。

施設側としても「遷延性意識障害の患者よりも軽度の痴呆患者の方が、医療報酬が変わらず世話も楽だから。」と言う理由や、「通常よりも医療事故が起こりやすいので、リスクを減らしたい。」と、一概に入所施設だけの問題ではなく、医療や福祉制度が遷延性意識障害の患者の実情に沿ったものでないことが起因しています。

 

 

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本人の休業損害の補償

2012-07-05

休業損害とは、交通事故で遷延性意識障害などの傷病を負ったために仕事を休業した場合に支給される保険金です。

ケガの治療を終えるまで支払われるのが基本ですが、遷延性意識障害の場合は、完治がむずかしく、体の一部の機能を失ったままであるケースがほとんどです。

そのため、遷延性意識障害と診断された場合は、症状固定の時期を目安とします。

症状固定前に発生した就労不能や、通常の就労ができないことによる収入の減額を補償します。

 

では、交通事故に遭わなかったとしても収入を得られなかった場合や、収入が減らなかった場合はどのようにみなされるのでしょうか?

実質的な収入減がない場合や、事故にあわなかったとしても収入が得られない状態にある場合、休業損害は支給されません。

ただし、主婦や主夫は、家事労働をしていても現金収入がなくても家事労働者でとみなされ、相当の休業損害が支給されます。

 

ただし、家事従事者とは、自分以外の家族のために家事をする人のことです。

ですから、自分のために家事をしている場合は、家事従事者としての家事には含まれないので、一人暮らしで家事労働をしているという主張は認められません。

交通事故で遷延性意識障害と診断された場合の休業損害についてお悩みの場合は、香川・高松の当事務所の無料相談をご利用ください。

 

 

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